2014年9月26日金曜日

元ホームレスの劇団(?)「生笑一座」が福岡県の中学校で公演されたそうです

ホームレス経験者で構成される「生笑(いきわら)一座」という劇団(?)が、

福岡県内の中学校で公演をされたそうです。


「ホームレス経験者「笑える日来る」 糸島・前原東中生、体験談に聞き入る」(西日本新聞)

こんな劇団があったとは知りませんでした。

メンバー全員がホームレス経験者という事もあり、ゴミ箱をあさって飢えをしのいだお話や、

空き缶を拾って生活していた頃の話、援助を申し出られても素直になれなかった事など、

ホームレス時代の体験談を交えながら、

社会のありよう・貧困等について考えてもらおうという公演の様です。

元々はホームレス支援をされている北九州市のNPOの下で結成されたそうです。


「生笑一座」(オフィシャルサイト)

昨年結成された劇団の様ですね。

サイトもとても見やすくて、楽しそうな雰囲気も伝わって来ます。

公演の内容もバラエティに富んでいる様です。

>サバイバルな生活の知恵(段ボールハウスの秘密、空き缶集めのルール、
>食べ物を大事にする方法など)について、
>実践を交えながらご披露したり、お芝居として演じたり、
>上手な「助けて」の言い方、元気の出る声の出し方(歌つき)
>などのハウツーも子どもたちに分かりやすい形で紹介します。

僕は個人的にこういうの好きです。

ホームレス関係の話ってどうしても暗くなってしまいがちで、

重たくなってしまうのであまり気軽に話せない様な空気がありますが、

オフィシャルサイトを見る限り、明るく楽しそうな雰囲気を感じました。

興味のある方は是非オフィシャルサイトの方を見て頂けたらと思いますが、

メンバーの方の顔写真もとても良い笑顔で、

「毎日楽しんで生きておられるんじゃないかな」と僕は思いました。

やはり極限の状態からこうして劇団を立ち上げられただけあって、

凄く前向きで優しい方達が多いのかもしれません。


元ホームレスの僕はというと、まだまだ全然そんな風にはなれません。。。

むしろ、ホームレスを経験して更に性格が悪くなってしまった様な・・・・・

僕にもいつか笑顔で自身の体験を語れる時が来るのでしょうか。

実際、誰にも言えないんですよね、ホームレス時代の自分の事。

自分がホームレス期間中だった時期の事を聞かれる度に、

必死で上手く嘘をついていかないといけません。

当然、昔の友人に会うのも気が重たくなります。

ツライなぁとは思いますが、気を緩めて全て言ってしまうのが怖いのです。


「生笑一座」さんの今後のご活躍が気になります。

2014年9月25日木曜日

声のあげ方すら分からない弱者が死んでゆく

「母親が中2の娘殺害か 2年以上家賃滞納 無理心中図る?」(msn産経ニュース)

2014年9月24日付のニュースです。(17:08)

千葉県の県営住宅の一室で住人の中学二年生の女の子が遺体で発見されたそうです。

発見したのは、千葉地裁八日市場支部の執行官。

二年以上家賃の滞納があり、部屋の明け渡しの為に千葉地裁の方が訪れたという事。

遺体には首に絞められた痕跡があり同居する40代の母親が、

「一緒に死のうと思った」と話している事から無理心中を図ろうとしたと警察は見ているとの事。


こういう話題になると、「何で生活保護受けなかったの?」という意見が出ます。

何故でしょう。

県営住宅って基本的には「収入が一定の基準以下」の人しか借りれなかった覚えがあったので、

千葉県庁のサイトにアクセスしたところ、やはり「収入が法令に定める基準以下の方」という文が。

そしてこの殺害したお母さんも、生活保護の申請はしていたと報道されています。

「中2の娘殺害容疑で母逮捕 生活保護を相談」(msn産経ニュース)

最初の報道から3時間後、20:30分の記事です。

容疑者である母親は、昨年4月に市の生活保護の窓口で制度の説明は受けたが、

申請せずに帰っていたとの事です。


「何故申請しなかったのか?」と考えても本人にしか分かりません。

僕も最初の報道を見た時、

「やはり制度が必要な人に制度の内容が知れ渡っていないのかなぁ」

なんて思ったのですが、二度目の報道では生活保護の説明を受けていると報道されました。

生活保護が必要な状況になってもなお申請したくない理由があったのかもしれません。

「助かるハズの人が助からない」凄く後味が悪いですが、

外野が気軽にああだこうだ言える話題でもないのかもしれませんね。。


関連記事:「健康で文化的な最低限度の生活」とは何なのか

関連記事:他者に甘える事が出来ないからホームレスになる

関連記事:もしホームレスになりそうになったら

2014年9月22日月曜日

あいりんセンターの移転先が「じゃりんこチエ」の小学校跡地になりそうとの事です。

JR新今宮駅前の「あいりん労働福祉センター」(通称あいりんセンター)の老朽化の問題で、

「市立萩之茶屋小学校」の敷地に移る方向で検討されているそうです。

この市立萩之茶屋小学校という学校は、「じゃりン子チエ」の舞台となった小学校らしいのですが、

来春、統廃合により敷地が空くそうです。

現在のあいりんセンターが下の画像です。(Wikipediaより)
















あいりん労働福祉センターが設立されたのは1970年。44年この場所にあるんですね。

「西成労働福祉センター」という団体が管理されているそうです。

センター内には売店や食堂等など様々な施設もあり、病院も併設されていますが、

一番有名なのはやはり日雇い労働者への仕事斡旋業務だと思います。

僕は今まで知らなかったのですが、市営住宅もセンター内にあるのだそうです。


「あいりんセンター:「じゃりン子チエ」舞台の小学校跡地へ」(毎日新聞)

記事によると、

仕事斡旋各施設と市営住宅を別々の建物として小学校跡地へ移転するというのが市の方針。

病院は近隣に移転するそうです。

近年、西成の労働者人口が減少していることにともない、各施設の規模は縮小するそうですが、

機能そのものは変えないそうです。

また、この移転案自体早くても再来年以降に具体化していくそうです。

もう少し時間がかかりそうですね。


関連記事:西成の労働者が高齢化している原因

「ニートより上!」キングコング西野亮廣さんが「ホームレスをやってみたい」と発言し話題に・・

お笑いタレントのキングコング西野亮廣さんが21日開催のイベントに関してのインタビュー中、

「ホームレスをやってみたい」と発言し、話題になっている様です。

個人的には、ホームレスというのは「やってみたい」と思って始めるものでもないでしょうし、

ホームレス人口が早く減ればと思っているのですが。こういう方もいるようですね。


“ホームレスになりたい!”、“おいしいお酒が飲めればいい!”衝撃発言連発! キングコング西野インタビュー(OK MUSIC)

>いや、(ホームレスを)やってみたいんですよね。絶対面白いですよ。
>去年の6月に、僕の後輩で10年芸人をやっても売れなかったヤツ(小谷真理)がいるんですけど、
>これからどうしたらいいですかねって相談されたから、
>ホームレスやればって言って、やらせてみたんですよ。
>(ホームレスが)今アツイぞって言って。

どうやら、売れない後輩芸人の相談に乗った事がキッカケの様です。

「ホームレスが今アツイぞ」っていうのもよく分かりませんが。。

>職業で言ったら、今ホームレスはニートより上なんですよ。
>僕が小谷にまず最初にやらせたのはツイキャス。
>寝床を探したり、炊き出しに参加したりする様子をリアルタイムで流したんですよ。
>みんなそういったことをテレビでは見たことがあるかもしれないけど、
>リアルでやった人っていないと思うし。そしたら、人がすごく寄ってきて。
>視聴者数も多かったし、ホームレスをやる前はライブをやっても2、3人しか呼べなかったところ、
>一カ月で200、300人呼べるようになりましたからね」

「ツイキャス」ってのはスマートフォン等で動画が生中継出来るサービスですね。

要するに、意図的にホームレスになって生活をリアルタイム中継し、

それによってお金を稼げるんじゃないかという事なのでしょうが、

普通のホームレスがそれやって稼げる訳じゃないですからね。

あくまでも「芸能人」が意図的にホームレスになるから人も集まるんでしょう。

インタビュー中ではその後もホームレスに関しての話しが続きます。要約すると。

・後輩の小谷さんが意図的にホームレスになり、生活を実況する。

・その後BASE(ネットで売買するサービス)を利用し、「1日何でもします!」と売り出す。

・仕事先で昼も夜もご飯をごちそうになる。

・全国で恩を売って(安い値段で仕事して)行く。

・小谷さんが結婚するという時にクラウドファインディングで資金を集める。

・「あの小谷くんが!」という理由でお金が集まり、無事結婚。

・結婚式後、100万円以上お金が余ったのでフィリピン台風後のフィリピンに寄付。

・結論「このSNS時代ではホームレスはすごく強い職業」


こういう人もいるんですねぇ・・・

確かにお笑いの人がホームレスになったら話題にもなるし、お金にも繋がるでしょう。

今問題になっている若年層ホームレスとかって、なりたくてなってる訳じゃないのに。

「ホームレスでもその気になれば稼げるんだ!」という事なのかもしれませんが、

スタートラインが全然違うでしょう。

いざという時に頼れる人がいる人はホームレスになりにくい。

いざという時に頼れる人がいない人がホームレスになってしまう。

個人的には「ホームレスがアツイ!」とか言ってる人、違和感ありますね・・・

ホームレスは減らして行く方が良いと思っているので。




2014年9月20日土曜日

「健康で文化的な最低限度の生活」というマンガが面白い!「生活保護って何?」から始まるマンガ

つい最近、「健康で文化的な最低限度の生活」とは何なのかという記事を書きましたが、

その名もズバリの「健康で文化的な最低限度の生活」というマンガが発売されていました。

作者は柏木ハルコさんという方。

ビッグコミックスピリッツに連載中で、小学館の方から第一巻が発売中です。













元ホームレスで元生活保護受給者の僕の場合、生活保護関連の本を読む時、勇気がいります。

やはり引け目を感じるのでしょうか。「何て書いてあるんだろう・・・」とドキドキしながら読みます。

実際の所、「生活保護受給者=悪」みたいな書籍はなかなか無いので、

そこまでドキドキしながら読む必要も無いのでしょうが・・・

「健康で文化的な最低限度の生活」というマンガですが、とても読みやすいそして面白い

簡単にストーリーを説明しますと、

新卒で東京都内の区役所に就職した女の子の主人公(義経えみる)が、

保護課に配属される所から始まります。福祉事務所内のケースワーカーになるんですね。

まだ制度の事も完全に把握していない新米ケースワーカーが非常に混乱しながら、

生活保護受給者一人一人と対応していく様が描かれています。

生活保護受給者の描かれ方も、いわゆるステレオタイプな受給者ばかりでなく、

「一人一人受給するまでの背景は違うんだ」という前提で描かれている様です。

恐らくかなり綿密な取材をしながら連載されているのではないでしょうか。

受給者一人一人のバックグラウンドが妙にリアルで生々しく感じます。

ですが、「闇金ウシジマくん」の様なドロドロとした読後感は感じません。

適度にデフォルメされて描かれているせいか、ページをめくる指が重くなる事も無さそうです。


また、作者・柏木ハルコさんの主観があまり入っていない点が良いんじゃないかと思います。

ケースワーカーと生活保護受給者。どちらに肩入れする事もなく、

割とフラットな視点で書かれているのではないでしょうか。

「生活保護受給者=悪」「役所の人間=対応が悪い」

こういった分かりやすい勧善懲悪モノの様な進み方はして行かない気がします。


要所要所で生活保護制度の中身についての説明も入りますので、

生活保護制度に興味を持っている方にも最適なマンガなのではないでしょうか。

早く第二巻が読みたいです。


関連記事:「健康で文化的な最低限度の生活」とは何なのか

関連記事:他者に甘える事が出来ないからホームレスになる

関連記事:生活保護で贅沢出来るのは不正受給者だけ

関連記事:役所の就労支援はあまり意味が無かった

2014年9月19日金曜日

最低賃金と生活保護の逆転現象が始めて解消されそう?10月以降の動きが気になります

「生活保護水準>最低賃金」生活保護関連の話題には必ずと言って良いほど出ますね。

最低賃金より低い賃金で働かせると違法になるというのは一般常識レベルで浸透してますが、

最低賃金で働いた収入が、生活保護費を下回る「逆転現象」はなかなか無くなりません。


以前、「生活保護費より最低賃金が低いというのは昔からだった」という記事を書きましたが、

昔は「最低賃金」という事に世間の関心があまり無かった様です。

というのは昔、最低賃金で働く人というのはほとんどがパートさん・学生さんでした。

旦那さんの稼ぎがあって、奥さんが空いている時間を利用して少し稼いでくる。

実家に暮らしている学生さんが空いている時間を利用してお小遣いを稼ぐ。

生活賃金で生計を立てるなんていう人が圧倒的に少なかったそうです。

では今の状況はどうかというと、

元々は最低賃金で働いていなかった層が最低賃金で働いているんですね。

雇用状況が年々悪化していく中で、徐々に最低賃金で生計を立てざるを得ない人が増えた。

そこで初めて「どうなってるんだ!」という世論が高まってきた様です。

そう考えると少し分かりやすくなる気もしますし、

「生活保護水準>最低賃金」という図式を用いて生活保護受給者を叩くのは不毛な気がします。

生活保護が元々高かった訳では無く、社会情勢が急激に落下したと考えた方が分かりやすい。

最低賃金でフルタイム働いて生計を立てなければいけない世の中になってしまったのです。

そして、最低賃金自体は基本的には年々上がり続けています。


「最低賃金、生活保護水準との「逆転」解消 10月以降」(朝日新聞デジタル)

最低賃金で働いて得た収入が、生活保護費より下回る「逆転現象」が起きていたのは、

北海道・宮城・東京・兵庫・広島の5都道府県だったそうです。

2008年に改正最低賃金法が制定されて以来初めて、

全国で「逆転現象」が解消される目処がたったという事ですが、まだまだ問題はあります。


僕は、最低賃金引き上げだけでは「逆転現象」は完全には解決しないと考えます。

確かに、収入の面では「生活保護水準>最低賃金」という図式は解消するかもしれませんが、

収入というのは課税対象です。更に、社会保険料等の負担も発生します。

生活保護の場合、非課税。更に医療費も免除。

最低賃金給与と生活保護支給額を比べて最低賃金のみ引き上げても、

結局「生活保護の方が得じゃないか!」という状況は続いていくでしょう。

ひょっとしたらここ数年ネット上でも増えている生活保護バッシングというのは、

こういった所が原因になっているのではないかと思う事が多々あります。

当分生活保護受給者に対してのバッシングも無くならないのではないのでしょうか。


関連記事:生活保護費より最低賃金が低いというのは昔からだった

2014年9月18日木曜日

appleストア心斎橋店でもホームレスが並ばされているらしい・・・

先ほど、Appleストア銀座前にホームレスの行列!転売業者から雇われたのだろうか?

という記事を書いたばかりですが、Twitterで「apple 心斎橋」等で検索してみると、

どうやらアップルストア心斎橋店でも同様の減少が起きている様です。

大阪の場合、労働者の街「あいりん地区」もありますし、人は集めやすそうですしね。。

やはり心斎橋店でも「代行行列禁止」等の措置が取られるのでしょうか。気になります。














やはりかなり異様な光景になっているのでしょうか。
















「三国人」という言葉遣いは気になりますが、

やはり純粋にiPhone6を求めて並んでいる人から見ると、色々思う所もあるのだと思います。









やはりあいりん地区で人を集めれる所に頼んだ業者さんも多いのかもしれませんね。。



関連記事:Appleストア銀座前にホームレスの行列!転売業者から雇われたのだろうか?

関連記事:西成の労働者が高齢化している原因

Appleストア銀座前にホームレスの行列!転売業者から雇われたのだろうか?

日本でも大人気のiPhoneですが、明日19日に最新機種のiphon6が発売されるそうで、

毎日iPhone関連のニュースがネットや新聞を賑わせています。(ちなみに僕はiPhone5です)

毎年毎年appleストアに行列が出来る事でニュースにも取り上げられていますが、

appleストア銀座店前にホームレスの行列が出来ているそうです。

転売業者さんが人気ゲームやコンサートチケットを入手する為にホームレスを雇い、

代わりに並ばせるというのは割とよくある事ですが、

正解中で大人気のiPhoneの最新型という事で、かなりの人数が動員されている様です。

ホームレスを雇う場合、低賃金でも雇えるでしょうし、最新機種をイチ早く手に入れて転売すれば、

かなり儲かるのかもしれませんね。

こうなってしまうと、やはり景観の問題もありますし、すぐ対応されるのでしょうが、

一体誰が一番悪いんだろうと考えた時、簡単に結論は出ない様な気がします。


Appleストア銀座前がホームレスの溜まり場に?!転売業者に雇われているとの噂も?

ネットで検索するとかなりたくさんの記事や写真が出てきますね。






















ちなみにTwitterで色々見てますと、

apple表参道店の方では「行列代行不可」のアナウンスが出たそうです。

行列自体を取り締まる法律は無いので、対処も難しいのかもしれませんね。。


関連記事:appleストア心斎橋店でもホームレスが並ばされているらしい・・・

田舎にはホームレスが少ない!その統計データの信ぴょう性は?厚生労働省のホームレス調査

厚生労働省が毎年「ホームレスの実態に関する全国調査」という調査を実施しているそうです。

全国の関連自治体と連携を取り、ホームレスの人口の推移等を調べているとの事。

また、調査結果については厚生労働省のサイトで詳しく見る事が出来ます。


ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)結果について(厚生労働省のサイト)

・全国のホームレス数
・ホームレスの分布状況(どの程度の規模の都市に多いのか)
・ホームレスがいる場所

この三点に関しての調査報告を見る事が出来るので、興味のある方はオススメです。

ですが、気になる点が一点。

調査方法が「目視調査」らしいのです。

確かに他に良い調査方法も無さそうなので、各自治体の方が巡回して、

ホームレスらしき人を見つけたら確認するというやり方だろうなと思うんですが、

個人的にはある程度の信ぴょう性しか無いと思います。

ネットカフェで寝泊まりしているホームレスなんかはカウント出来ないでしょうし。

もう少し分かりやすいサイトがあります。

「社会実情データ図録」というサイトで、昨年の調査の結果がグラフにまとめられてました。






















これが、そのグラフです。(サイトには2014年と書いてありますが、データは恐らく2013年の物)

僕の住んでいる京都は・・・121人! 少なっ!!

こんなに少ない訳が無いだろう・・・と思います。

これは街中(街頭・駅・公園等)で目視で確認出来る人数のみなのでしょう。

ホームレスの中でも、「分かりやすいホームレス」のみの数字だろうなと思います。

ホームレスの寝泊まりする場所が多様化してしまっているので、実態を掴むのは難しいでしょうね。

また、この調査結果によるとホームレス総数が、

2013年は8,265人。2014年は7,508人

この数字がホームレスの中の「分かりやすいホームレス」のみの人数という事を考えた時、

実際はどれくらいいるんだろう・・・と少し怖くなってしまいます。

恐らく正確な調査は難しそうなので。

なので、どこまで信ぴょう性があるのかは少し疑問が残るのですが、

割と分かりやすくまとまっているので、興味のある方は一度見て頂けたらと思います。


関連記事:若年層ホームレスが増加している?その理由とは

関連記事:公園のホームレス対策(その2)

関連記事:ホームレスがいる場所

2014年9月17日水曜日

若年層ホームレスが増加している?その理由とは

最近、若年層ホームレスについて話題になる事が増えて来たと思います。

いわゆる20~30歳台のホームレスの事ですね。

わざわざ「若年層ホームレス」なんて呼び名を付けるという事は、元々は少なかったのでしょう。

いわゆるホームレス的なイメージというのは、少し前までは「浮浪者」的なイメージでしたが、

若年層ホームレスというのは、ステレオタイプなホームレス像が当てはまらないので、

パッと見はホームレスだと分からない事が特徴です。

僕もホームレス時代はそうだったんじゃないかと思います。

シャワーはネットカフェで浴びれるし、見た目も街をブラブラしている若者と大差無くて。

髪の毛も一ヶ月に一回程度散髪屋さんで散髪してました。

なので、若年層ホームレスというのはカウントが難しいというのがよく問題視されます。

実際にどれくらいの人数がいるのか。計測するのは難しいだろうなぁと思います。


「若年層ホームレス」という新現象……「ビッグイシュー」10年目に見えた現実
                                  (ビッグイシューのリンク)

職の無いホームレスの人たちに雑誌販売という仕事を提供しているビッグイシューさんのサイト。

>ビッグイシュー日本が30代以下のホームレス50人に聞き取り調査した結果によると、
>路上のみで過ごす人は24%。
>大半の人が終夜営業店舗と路上を行き来していた。
>貧困家庭に育った人が多く、7割を超える人が家族と連絡が取れない。
>抑欝傾向にある人が42%、アルコールやギャンブルへの依存傾向がある人も36%にのぼった。

こうやって直接聞き取り調査をしないと実態はなかなか掴めなさそうですね。

若年層ホームレスの場合、ネットカフェ・サウナ・カプセルホテルetcを転々としていたりするので、

高齢のホームレスと比べて、一箇所に固まらないのだと思います。

若年層のホームレスの場合、日雇い労働等で稼ぎがある場合も多いですし、

そういう人は炊き出しにも集まらないでしょうし。


>佐野さんは「失業して収入をなくし、
>家賃を払えなくくなり住居をなくすだけでは人はホームレスにはならない。
>友人や家族などの身近な絆を失い、
>独りぼっちになり希望をなくしてホームレスになる」と訴える。

僕もそう思います。

職を無くしたり病気になったくらいじゃ普通はホームレスにならないんですよね。

普通は家族がまず一番に助けてくれるんだと思います。

この辺りの事がもっと広まらないと、生活保護叩きも無くならないんじゃないかと思います。

ちゃんと仕事をしている時は天涯孤独でも上手く行きていけるんです。

でも、非常事態が起こった時、独りぼっちの人が堕ちていくのは恐ろしく早いのです。

誰にも頼れないし、相談も出来ない。一人で出来る事には限界があります。


そして、若い世代がホームレスになる背景は、一人ひとり違います。

ビッグイシューさんの方では、雑誌の販売のみでは社会復帰出来ない人向けに、

個別の事情に合った場を紹介もされているそうです。

最終的には一人ひとりに合った事をしていかないと、解決しないのかもしれません。

でもそれは行政側が出来る事では無いのかもしれませんね。。


関連記事:他者に甘える事が出来ないからホームレスになる

関連記事:ホームレスから社会復帰する難しさ

関連記事:僕が見た若年女性ホームレス

2014年9月16日火曜日

路上音楽家のブログに少し共感

「現代ビジネス」というサイトに、投げ銭で暮らすストリートミュージシャンの記事がありました。

阿部大登さんという、僕と同い年くらいの方の様です。ヴィオラを演奏されている様です。

生活保護を受給する事になった理由や、現在でも路上で生活されている理由に関しては、

全然僕と違うみたいで、インタビューやご自身で書かれているブログを見ていると、

自分の意思で路上生活を続けていらっしゃる様な感じがしました。

僕はどちらかというと路上生活を自分の意思で継続する事に対しては否定的でして、

使える制度を使えるだけ使って早く社会復帰した方が良いと考えています。

なので、「こういう人もいるんだなぁ」程度の気持ちでインタビューやブログを読んでいたのですが、

「STORYS.JP」というサイトに阿部さんが綴った文章の一部が気になりました。



まず阿部さんがサラリーマンを辞めてから生活保護受給に至った経緯が詳しく書かれています。

この経緯に関しては多分色々な意見を持つ方も多いかもしれないですね。

そしてその後、生活保護を受給してからのお話が続くのですが、

その中で、「就労支援」というキーワードが出てきます。

僕も以前「役所の就労支援はあまり意味が無かった」という記事を書いてますが、

大体どこも同じ様な状態なんだなぁと改めて思い直しました。

どういう制度なのかを簡単に説明すると、

就労する意思がある・就労出来る可能性がある受給者に対し、

就労カウンセラーさんとの週一回程度の面談が行われます。

そして、本人の経歴や年齢等を考慮し、就労出来る可能性の高そうな求人情報を教えてくれる。

一応そういった建前の制度なのですが、実際は何の役にも立ちませんでした。

上で紹介した、阿部さんのSTORYSにも同じ様な記述があります。

>そちらが出来る事はタウンワークの切り抜きを作って見せるだけだし、
>こちらの話はいっさい聞いてくれない。
>あなたたちの就労支援というものは、ちっとも役に立たないじゃないですか!

どこの地域でも恐らく同じなんでしょうね。。

僕の場合もそうでした。

週一回カウンセラーさんとの面接があるのですが、

ハローワークでの求人情報を印刷しただけ・求人誌をコピーしただけの資料(?)を渡されるのみ。

もちろん自分で求人情報を検索するという事自体が苦手な方もいらっしゃると思うので、

それ自体はステップの一つとして重要だとは思います。

ですが、僕自身ハローワークに通い、求人サイトにも常に目を通していたので、

「カウンセラーさんしか持っていない情報」というのが無かったんですね。

これだったら自分で求人サイト見て勝手に応募した方が早いと判断し、

結局そのまま自分で仕事を見つけました。

就労出来そうな人に対しての就労カウンセリング自体は凄く良い制度だと思うのですが、

名前だけ立派で中身が全くない制度なので、

「勿体ない制度だなぁ・・・」とつくづく感じてしまいました。

2005年から始まり、もう10年近く運用されている制度なので、もう少し良くなればと思います。



2014年9月15日月曜日

生活保護の住宅扶助基準の引き下げについて元ホームレスが思うこと

昨年の夏頃から生活保護費内の「生活扶助基準」の引き下げが始まっています。

生活保護費は通常、「住宅扶助」+「生活扶助」で支給されます。

「住宅扶助」・・・簡単に言えば家賃代です。地域によって金額が設定されています。
          ちなみに僕の場合は毎月42,000円程でした。

「生活扶助」・・・簡単に言えば家賃以外に必要な生活費の為のお金です。
          これも地域によって金額の差があると思います。
          ちなみに僕の場合は毎月80,000円程度が上限だったと思います。

通常、「住宅扶助」+「生活扶助」で大体12万円前後になるのが平均だと役所からは聞きました。

昨年の夏から、家賃以外の支払いに必要な「生活扶助」の引き下げが始まってるんですね。

そしてどうやら、家賃支払いに充当する「住宅扶助」の引き下げも検討されているそうです。


住宅政策という「パンドラの箱」を開けよう!(ハフィントン・ポストというサイトの記事です)

この記事に詳しいのですが、

今年の七月、厚生労働省が「生活保護受給世帯の居住実態に関する調査」を実施したそうです。

生活保護を受給すると定期的に役所のケースワーカーが家庭訪問をするのですが、

その際、家賃・面積・設備等、住宅の状況を調査し「近隣同種の住宅等の家賃額と比較して、

明らかに高額な家賃が設定されている」という疑いがあるかどうかについても調べているとの事。

こうした調査が始まる背景には、

生活保護受給者が割高なアパート等に入居しているケースが多いという事が挙げられます。

少し、上記の記事から引用させてもらいます。

>本来、住宅に困窮している人たちのためにある制度が公営住宅です。
>しかし近年、各地の自治体は財政難を口実に公的住宅の数を抑制・削減してきました。
>東京でも1999年以降、都営住宅が増えていません。
>そうした中、ほとんどの生活保護利用者は民間のアパートを借りざるをえません。
>ところが、日本の民間賃貸住宅市場では、高齢者、障がい者、失業者、
>ひとり親家庭などに対する入居差別が蔓延しており、
>こうした人々が多い生活保護利用者はなかなか部屋を借りることができません。
>そのため、住宅扶助基準の上限額を払って、
>ようやく貸してくれるところを確保するという状況が広がっているのです。
>地域によっては、上限額を払っても貸してくれるところがないため、
>「管理費」や「共益費」の名目で数千円を上乗せして、部屋を借りている人もたくさんいます。

どういう事かと言うと、生活保護を受給している・しなければならない人というのは、

様々な問題を抱えています。

病気・精神疾患・無職・親族がいないetc...

そういった問題のある人に部屋を喜んで貸してくれるオーナーさんて少ないんですよね。

僕もかなり苦労しました。

何軒も賃貸仲介業者さんを回ったのですが、

「生活保護を受給する予定」+「保証人がいない」この2点で住める家がかなり絞られます。

正に上記の記事通り、住宅扶助費の上限以上の家賃が設定されているアパートに入居しました。

僕の住んでいるアパートの家賃は、本当は55,000円です。

ですが、住宅扶助(僕の場合は42,000円程)以上の家賃のアパートは役所が認めません。

そこで、「実際の家賃」から「住宅扶助の金額」を引いた約13,000円を、

敷金・礼金・管理費・共益費等に分散してもらうのです。

生活保護受給者が部屋を探す際、家賃は住宅扶助の上限に納めないといけませんが、

敷金・礼金・管理費・共益費等は特に明確な基準値が無いのです。

もちろん、あまりにも高ければ役所から止められるでしょうけども。

生活保護費の内訳は、「住宅扶助」+「生活扶助」です。

僕の場合、住宅扶助の42,000円+生活扶助から13,000円を家賃代として払っていた訳になります。

そうなると、実質生活に使えるお金は月々67,000円程度。

そこから光熱費・ガス代・通信費・食費を支払っていき、

さらに就活に必要な費用も捻出しなければなりませんでした。


もちろん、アパートのオーナー様もお仕事なので、

不安要素の多い人には部屋を貸したくないというのも分かりますが、

「生活保護受給者が割高なアパートに住んでいる確率が高い」という表面だけを見て、

「もっと安い所に住め!」と住宅扶助基準の引き下げに進むと更に色々な問題を生むのでは?


関連記事:「健康で文化的な最低限度の生活」とは何なのか

関連記事:生活保護で贅沢出来るのは不正受給者だけ

関連記事:生活保護関連の報道に対する違和感

関連記事:「働けるのに働かない人」とは

2014年9月13日土曜日

「健康で文化的な最低限度の生活」とは何なのか

近年、生活保護関連のニュースをTV・新聞・雑誌・ネットでよく見かける様になりました。

大体は、不正受給、生活保護受給者の率が上がっている等の話題が多い様に思いますが、

その中でよく目にする言葉が、「健康で文化的な最低限度の生活」という言葉です。

これは「生存権」と呼ばれる言葉です。

生存権とは、「人間が人たるに値する生活に必要な一定の待遇を要求する権利」(Wikipediaより)

との事です。これだけ読んでもよく分かりません。

またこれも有名ですが、日本国憲法第25条1項に、

「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と定められています。

こういった言葉をそこら中で見かける訳ですが、

「具体的にどういった状態の事を指す言葉なのだろう?」と以前から思っていました。


「守りたいのは生活保護利用者たちの既得権? 生活保護基準引き下げ反対訴訟が持つ本当の意味」(ダイヤモンド・オンライン)

ダイヤモンド・オンラインというサイト内の、「生活保護のリアル」という連載での記事です。

この記事内の3ページ目に詳しいのですが、

1946年に旧・生活保護法が成立された1946年以来、基準が明確にされた事は無いそうです。

唯一の基準が、「日常の居動作や軽作業を可能にするカロリー摂取のための費用」

というかなりあいまいな物だったそうです。


僕も役所で何度か「健康で文化的な最低限度の生活ってどういう状態なんですか?」

と聞いた事があるんですけど、「ハッキリした基準は無いんですけども・・」と言われた記憶が。

これは「健康で文化的な最低限度の生活の為には今の保護費の額では足りない!!」

という事ではなくて、ただ「ハッキリ具体的な説明を受けたい」と思って聞いたのですが。

生活保護を受給している方も、これから受給する方も、受給を考えている方も、

自分が利用する制度の事は具体的に知りたいですよね。

ただでさえ「税金で生活をする」という精神的な負い目みたいなのもありますし。


また、このコラムの筆者・みわよしこさんは、

「生存に必要なカロリー摂取を可能にできればよい」というのは、

「最低生存費」であって「最低生活費」ではないのではないかと指摘されています。

どうやら、「最低生活」として保証される生活がどの様な生活なのかという研究は、

まだ始まったばかりだそうです。

「健康で文化的な最低限度の生活」という曖昧な言葉がハッキリと形なるまで、

まだまだ時間がかかりそうなんですね。。


関連記事:生活保護で贅沢出来るのは不正受給者だけ

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スマホのホームレス脱出ゲーム

昨日、「スマホのホームレス育成ゲーム」という記事を書きましたが、

もう一つ、似たような(?)ゲームを見つけました。

今回のゲームはホームレスから脱出するゲームみたいです。


「笑う聖者の行進-ホームレス生活からの脱出シミュレーション!」

ストーリー

あるところに一人の男がいました。

男はホームレス生活をしています。

笑う聖者はどこへ向かうのか・・・。

あきカンをたくさん集めてホームレス生活から脱出しましょう!!





















だいぶシンプルなゲームの様です。





















基本的に空き缶を集める事でゲームが進んでいくみたいですね。

あまり現実的では無いと思いますが・・・






















空き缶を集めてお金を得てアイテムを買って行くゲームみたいです。


個人的にはこういうの結構楽しめるタイプなので、これも少し遊んでみようと思います。

ちなみに昨日紹介したホームレス育成ゲームは、

ひたすらタップするだけなので苦痛に感じてしまい、あっさりアプリを削除してしまいました。


ホームレスを題材にしたゲームは別に良いと思うのですが、

「ホームレス=空き缶拾い」ってあんまりリアリティ無いですよね。。

もう少しリアリティのあるゲームがあれば遊んでみたい・・なんて思ってしまいました。

空き缶拾いって縄張り争いがあるから新人ホームレスには敷居が高いという話も聞きます。

日雇い労働、家電製品を拾って売る、自転車を解体して売る、等が敷居が低い様です。

個人的には、社会復帰する気があるならまずは制度を利用した方が早いと今では思います。


関連記事:スマホのホームレス育成ゲーム

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2014年9月12日金曜日

ホームレス生活が脳に与える影響

僕がホームレス生活をしている間に気付いた事があります。
ホームレス生活をしていると、人とコミュニケーションを取る事が日に日に減ってきて、

徐々に無表情になり、会話中に言葉が出て来なくなり、段々考える事が苦手になりました。

やはり人とコミュニケーションを取ったり、社会の一員として生きているのと、

誰とも話さず、社会から隔離されて生きているのとでは、

脳に何らかの影響があるのかもしれないと段々と思い始めました。

最近読んだ本に似たような内容がありましたので、紹介します。























淋しい人はボケる 認知症になる心理と習慣 高島明彦(著) 幻冬舎新書(2014/7/30発売)


そのものズバリのタイトルなのですが、孤独が脳に与える影響が分かりやすく書いてありました。



・ストレスが脳を老化させる

 ①精神的・肉体的なストレスを感じる
 
 ②ストレスを感じると血中のアドレナリン濃度が上がり、
  
   ストレスの対象と戦ったり逃げたりする準備が整う
 
 ③アドレナリンの過剰分泌を抑える為、「コルチゾール」が放出される

 ④長期的にストレスがかかり過ぎると、コルチゾールが過剰分泌されてしまい、

   免疫力が低下する。そしてその後脳の「海馬」が萎縮して行く

というのがストレスが脳を傷つける流れの様です。

ストレスがかかり過ぎると海馬が萎縮するというのは、一種の防御反応だと著者は言います。

海馬というのは記憶を作り出す部位なので、

つらい記憶を残さない為に、萎縮するのではないかという事です。

これは僕自身何となく思い当たるフシがあります。

ホームレス生活が始まった当初は毎日緊張していて、常にイライラしていたのですが、

段々現実感が無くなって行った記憶があります。

自分の事が他人事になってしまう様な、そんな感覚になりました。

やはり脳が現実逃避しようとしていたのでしょうか。


・孤独は脳に悪い

孤独=一人暮らしではないと著者は言います。

自分自身が、「孤独であると感じるか」「周囲から疎外されていると感じるか」

この二点が重要な様です。

フィンランドでの研究が紹介されていますが、

既婚者やパートナーがいる人は一人暮らしの人よりボケるリスクが50%低いそうです。

気になるのが、「離婚してその後独身をつらぬいた人」に関してはボケるリスクが、

既婚者やパートナーがいる人に比べて3倍にもなるそうです。

やはりそれまで誰かと共に暮らしてきた期間があるゆえ、孤独感が強くなるのではという事です。

またマウスでの実験結果も紹介されています。(ネズミは基本的に集団行動をするそうです)

1匹だけ完全に隔離されたマウスも人間と同じように、

脳の神経伝達が上手く行かなくなり、海馬の縮小が認められたそうです。


・なぜ孤独を感じると、脳の老化が加速されるのか

寂しさを感じると、「側坐核」と呼ばれる、やる気を司る部位の活動が低下するそうです。

何もやる気がしなくなり、活動しなくなり、会話もしなくなり、新しい事を学ぶ意欲も無くなる。

そして脳への刺激が無くなり、脳の血流が落ち、脳の老化が加速するという仕組みだそうです。


僕自身、ホームレス生活が始まってから孤独感と常に戦っていましたが、

やはりそれじゃ駄目だったんだろうなと思います。

「どうでも良いや」って思ってしまう事もホームレス中すごく増えてしまったりして。

どんどん自分自身がぼやけてくるんです。

そんな風に感じる事が多々ありました。

やはり長期間社会から隔離されてしまうと脳に影響があるんでしょうね。。


少ししか紹介出来ませんでしたが、

孤独が脳に与える影響のメカニズムやその対処法や、

孤独な人でも脳を活性化させて生活していく方法等、

孤独感を感じている方に役立つ内容が多く紹介されています。







マック難民て今どうなってるのだろう

僕がホームレスだった時既に「ネカフェ難民」「マック難民」という言葉がありました。

普段僕はお金に余裕があればネカフェ、無ければ公園や商店街のアーケードにいましたが、

「マック難民」という言葉を思い出して、

雨が降って公園で寝れない時、マクドナルドに行きました。

マクドナルドって24時間営業のイメージがあるので、座って寝れるんじゃないかという考えで。


でも、現実はそんなに甘くはなかったです。

これは地域によるのかもしれませんが、

京都市内のマクドナルドの場合、

「0時以降は1F席のみのご利用になります」

という張り紙がしてあるお店が多かったです。

1F席ってほとんど席数が無いんですよね。しかもカウンター席しかない店も多い。

これも一種のホームレス対策なのかなぁと当時思いました。

これはでも仕方ないと思うんですよね。

お店も商売でやってる訳ですし。しかも飲食店。ホームレスが寝てて良い訳が無い。

京都市内の繁華街にあるマクドナルド(4Fくらいまである大きい店舗)の場合、

深夜もゆったりとした席に座れるのですが、

ウトウトしてたら即店員さんが起こしに来ました。

これも当然と言えば当然ですね。


今もマクドナルドのホームレス対策は進んでいると思いますので、

寝る目的でマクドナルドに行ってもお互い良い気持ちがしないだけだと思います。

店舗によっては「ホームレスお断り」の様な張り紙をしている店舗も増えているそうで、

それに対して「人権侵害だ!」という人もいるみたいですが、

僕自身はホームレス時代から「人権侵害だ」とは思わなかったです。

やはり飲食店ですからね。

他のお客さんの迷惑にもなるでしょうし、売上にも響くだろうし。

住居を喪失していてお金が無い場合、

素直にシェルター(簡易宿泊施設)を頼った方が、

嫌な思いをせずに済むと思います。。


関連記事:公園のホームレス対策(その2)

関連記事:ホームレスがいる場所

関連記事:簡易宿泊所での生活

関連記事:簡易宿泊所は意外と快適な所もある様だ




スマホのホームレス育成ゲーム

僕は普段iPhoneを使っているのですが、

iPhoneで遊べるホームレス育成ゲームを見つけました。

僕は結構こういうのも楽しめるタイプなので(社会復帰出来たからかもしれませんが)、

しばらく暇つぶしにでも遊んでみようかと思います。


「世の中全て金~ダークな育成ゲーム~」

ストーリー

天から声が突然聞こえて来た・・・。

「金が欲しいか?」

「働かずして得たいか?」

こんな暮らしをしている私は、すぐに飛びついた。

「欲しいです!!働かずして金がほしいです!!」

天はこう答えた

「ならばくれてやろう!ありったけの金を!!」

こうして男の前には金が落とされるようになった。






















基本的にはひたすらタップしてお金をホームレスにあげるだけのポチポチゲームです。






















ひたすらお金を与え続けると・・・





















進化?進化なのだろうか。とりあえず色々変化が起こるみたいです(まだやってない)





















色々な進化パターンがあるみたいですね。


AppStoreリンク→世の中全て金 〜ダークな育成ゲーム〜


どうやらひたすらタップしてたらどんどん進んでいくみたいなので、

空いた時間にでもやってみようかと思います。

こういうゲームって昔から「不謹慎だ!」という声が出るジャンルなのかもしれませんが、

個人的には「ゲームはゲーム」として楽しんだら良いんじゃないかと思います。

2014年9月11日木曜日

他者に甘える事が出来ないからホームレスになる

凄く良い記事を見つけたので紹介します。


「ホームレスのくせに甘えるな」と言う人は多いけど、甘えることができないからホームレスになるんですよ (BLOGOS)

>>ホームレスの仕事づくりに取り組むビッグイシュー日本の佐野代表は
>>「人間ひとりぼっちになるとホームレスになるんです」と語っていました。
>>ある意味では、自分一人でなんとかしてしまおうとするから、ホームレスにになるということです。
>>その印象とは逆に、ホームレスの人たちは自己責任で問題を解決しようとして、
>>その結果、路上に放り出されたと考えることができます。


凄く、同感です。

僕自身がそうだったんですよね。頼れる人・甘えられる人が周りにいない。

何でも自分で決めて生きてきたので、人に頼る習慣そのものが無かったのです。

もちろん、人間的に問題があってその結果一人ぼっちになってしまう人もいるとは思いますが。

よく、「ホームレスの人って実際マジメだった人が多いんだよ」という意見も見ますが、

あながち間違ってないだろうというのが僕の考えです。

ただ、頑固なんですね。

今まで一人で考えて一人で行動して一人でやって来れたので、

ホームレスからの社会復帰も一人で頑張ろうとしてしまいました。僕自身。

ただ、ホームレスになるという事は、一般社会からの離脱になるので、

一人では乗り越えれない部分がどうしてもあるんです。

社会の枠組みの中で生きている間であれば簡単に出来た事が、

一回社会の枠組みから外れてしまうと、簡単に出来ない。

やる気はあるのだけど、社会の仕組み上無理だったり。

僕の場合、親族との関係もとっくに消失しているので、

住居を確保したり職をさがしたりする為の保証人も存在しない。

一回社会の枠組みから外れてしまうとなかなか枠の中に入れないのです。


幸い僕はまだ若く、日雇いの仕事もしていたので、少しお金の余裕がある時等、

ネットカフェで色々な制度を調べて申請しに行く事も出来ました。

でも、正直な所、物凄く勇気が必要でした。


何だかカッコ悪い気もするし、「自分で乗り越えてやる!」という気持ちもあるし、

恥ずかしい気もするし・・・


でもやっぱり一人で解決するなんて難しいんですよね、きっと。

ホームレス中に何となく考えていた事なんですが、

上記の記事を読んで改めて思いました。

「一人で解決しようとするからホームレスから復帰出来ない」


僕もホームレス中は意地を張って一人で街中を徘徊していましたが、

最近ようやく、素直にそう思える様になりました。

もしこれを読んでいる同じ様な境遇の方がいたら、

少し意識を変えて、頼れそうな所に頼って欲しいと思います。

一人で何とかしようという気持ちは凄く分かるのですが、

社会復帰してからの将来設計の事を考えると、

どんな手を使ってでも早急に社会復帰した方が有利です。


関連記事:「生活保護受給は恥」という感覚

関連記事:ホームレスから社会復帰する難しさ

関連記事:「ネカフェ難民」からの抜け出し方

関連記事:生活保護から自立する為の第一歩

ホームレス間の掟

アメーバニュースにホームレスの記事が出ていたので紹介。


                                           (アメーバニュース)
>>「ホームレス志望者には話しかけるようにしている。帰るところがあるなら帰るように言う」
>>「そうでない場合は、色々な”ルール”をきちんと指導する」そうで、
>>”生活していい場所”、炊き出し、ゴミ出しなど、覚えなくてはいけないことがたくさんあるのだとか
>>また、志望者は「暖かくなってくると増える」そうだ。


こういう話って結構よく聞きますよね。

マンガとかドラマとか小説とか週刊誌とか。

新入りのホームレスにベテランホームレスが教える構図。

僕は京都の人間なので詳しくは知らないんですけど、

代々木公園てホームレスがかなり寝泊まりしている場所みたいですね。

京都だと何処になるんだろう・・・

京都駅付近も多いと言えば多いけど、いわゆる縄張りみたいなのが出来る程では無い様な。

実際僕も京都市内の色んな公園で寝泊まりしていて、

公園内にホームレスが僕以外にも数名寝泊まりしている事が多かったんですけど、

幸いな事に接触はありませんでした。


ただ、ベテランホームレスから少し警戒されてる雰囲気はありました。

「お、新入りだ」みたいな顔で見てくる人もいれば、

少し怖い目つきでジッと見てくる人も。

中にはベテランの方と仲良くなろうとする人もいるみたいですが、

ずっとホームレスとして生きて行こうという思いが無い以上、

あまり深入りしない方が良いのは間違いないと思います。




もしホームレスになりそうになったら

このご時世、何が起こるか分かりません。

中小・零細企業に務めている方の中にも「いつまでこの会社で働けるんだろう・・・」

と考えている人も多いのではないかと思います。

僕自身、ホームレスになった経緯は少し特殊と言えば特殊なのですが、
(関連記事:ホームレスになった経緯とその後の経過)

もし家が無くなる前に、様々な制度について知っていれば・・・と思います。

勉強不足で上手く制度の申し込みが出来なかった事もありました。

自分の知っている範囲で少しまとめてみます。



①住宅支援給付

簡単にまとめると、現在離職していて、住居が既に喪失している又は、

喪失する可能性のある65歳未満までの人が対象の給付制度。

支給期間は原則三ヶ月間

雇用保険や年金などの公的給付が受けられる方は対象外

相談窓口→住宅支援給付実施主体における相談窓口一覧

住居が無くなってから慌てて申請するよりも、事前に申請しておいた方が絶対に良いです。

住居が無くなってからの場合、新しい住居の敷金・礼金の資金に充てる為、

②の総合支援資金貸付も申し込まなければいけない様です。


②総合支援資金貸付

こちらの制度は失業等で生活が出来なくなっている人に対しての貸付制度です。

こちらは社会福祉協議会さんの制度になります。

単身15万円・二人以上世帯20万円、最長12ヶ月の期間での貸付になります。

また、既に住居が喪失状態にある人で、①の住宅支援給付を受ける為には、

「住宅入居費」(上限40万円)の申請が必要になります。

この総合支援金貸付に関しては審査があります。

また、保証人がいる場合は無利子ですが、保証人無しの場合年1.5%の利子が付きます。


[注意]

住宅支援給付・総合支援資金貸付共に、

住居が喪失しそう・既に喪失した人向けの制度の中では一番メジャーな制度かと思いますが、

窓口でかなり複雑な説明をされる事もあるかと思います。

元々一般的に周知されていない制度な上、不必要な程に複雑な手続きとなっております。

ですが、一個一個処理して行けば必ずキチンと申請出来るかと思います。

その為にも、住居が喪失する前に制度の事を知って欲しいと思います。


③生活保護

生活保護でも住宅の入居費用は負担してくれます。

ですが、「生活保護の申請に来ました」と行って窓口の人と話しても、

「住宅支援給付」や「総合支援資金貸付」をまず紹介されます。

紹介されるだけです。

「社会福祉協議会さんの方でこういう制度があるから一回説明受けて下さい」

と言われて終わってしまうでしょう。

「相談」ではなく、「申請します」といった姿勢で行かないとなかなか受給は出来ません。

これまでの経緯をまとめた書面や、銀行の通帳等があればなおさら良いと思います。

「これこれこういった理由があるので、生活保護を申請します」

といった姿勢で行かないと難しいでしょう。

役所の人達の対応は冷たいです。

人間味のある対応を望んでも無駄です。

また、「住居が無いと生活保護は申請出来ない」という意見をよく見ますが、

住居が無くても生活保護は申請出来ます。


④寮付きの仕事を探す

時期にもよるのでしょうが、求人サイト等に工場等の寮付きの仕事が掲載されています。

僕自身こういった職場で働いた事が無いので、一体どういう環境なのかは分かりません。

もし応募される場合、ネット上で色々調べてからの方が良いかもしれません。


⑤NPO法人等を頼る

これは地域によると思います。

首都圏であれば一時宿泊所を提供しているNPO法人や、

炊き出しをやっているNPO法人もあると聞きますが、

僕の住んでいる京都ではあまりそういった団体は知りません。

ネットで検索するといくつかヒットするのですが、

サイトの更新が何年も前に止まっていたりするので、

実際に活動しているのかどうか掴めませんでした。


僕自身そうだったのですが、

人間、堕ち始めると一瞬です

僕の場合、家を無理矢理追い出され、日雇いバイトしながらのネカフェ難民になり、

そのうちお金も続かなくなり公園で寝泊まりをし、最終的には役所管理の宿泊施設に入りました。


早め早めに行動すれば必ず社会復帰出来ます。

僕みたいに、何も分からないまま路上を彷徨う人が増えなければと思います。



関連記事:総合支援資金とは

関連記事:社会福祉協議会の総合支援資金及び住宅手当の申請

関連記事:住宅手当および総合支援資金の申し込みは結構大変(僕の場合)

関連記事:総合支援資金・住宅手当関連のリンク等まとめ

2014年9月9日火曜日

公園のホームレス対策(その2)

昔、公園のホームレス対策についてのブログを書いたのですが(公園のホームレス対策)、

最近ネットで色々見てるとNaverまとめ等のサイトでも話題になっていました。

以前からホームレス対策のオブジェはネットでもちょくちょく話題にはなっていましたが、

大分バリエーションが増えて来てるみたいですね・・


【海外でも発見】ホームレス避けオブジェのデザインが奇妙で気になる

↑Naverまとめの記事です。


最近ホームレス対策のオブジェもかなり進化しているみたいなので、

紹介出来たらと思いました。


公園でホームレスが寝泊まりしていると近隣の住民に迷惑がかかるとか、

景観が損なわれるとか、治安が悪くなる等々といった理由で設置するのは分かるのですが、

これによってホームレスが減る事は無いと思うんです。

そして、いくらベンチを寝にくい形にした所で、無理矢理寝ている人を僕もたくさん見ました。



こういう形状のベンチを京都市内の公園でもかなりたくさん見たのですが、

年配のベテランホームレスの方は、弓なりの体勢になって無理矢理寝ておられましたし、

体が疲れきってたら少々眠りにくい場所でも寝れてしまいます。

僕もベンチは対策されてたので寝にくかったのですが、

公衆トイレの個室や、公園の噴水の周りで寝る事が多々有りました。


最近徐々に公園のホームレス対策についてネット上でも記事を見かける事が増えて、

かなり賛否両論あるみたいですが、

個人的には話題になるだけ良くなったのかなぁと思ってしまいます。


もちろん根本的な解決策を早く打ち出して欲しいとは思うのですが、

やはり「アッチを立てればコッチが立たない」という事なんでしょうか、

画期的な意見を耳にする事は無いですよね。

よく、「ホームレスを一箇所にまとめてその中で寝食をしてもらえば良いのに」

という意見を耳にしますが、

僕がホームレスになって一番困ったのは、

簡易宿泊施設の事等をどこに問い合わせたら良いのかが全く分からなかった事でした。

なのでまずは今現状存在している施設についての周知をもっと分かりやすくして欲しかったです。


関連記事:公園のホームレス対策

関連記事:ホームレスがいる場所

関連記事:役所の管理する簡易宿泊所へ

関連記事:簡易宿泊所は意外と快適な所もある様だ

関連記事:一時宿泊所はチンピラだらけ

関連記事:簡易宿泊所での生活

約二年ぶりの更新

久しく更新が出来ていなかったのですが、

大分生活も落ち着いてきて(まだTVも持ってませんが)、

とりあえず毎月の家賃と電気・ガス・電話代の維持も出来ており、

一日三食ちゃんと食べれる様になってきたので、

またちょくちょくブログ更新して行こうと思います。


今もホームレス関連のニュース等は普段からチェックしているので、

元ホームレスとして、現在ホームレス中で困っている方や、

これからホームレスになってしまう可能性のある方の何らかのヒントになるような、

そんな記事も書けたらなぁと思っております。


これからもよろしくお願い致します。