2012年6月28日木曜日

生活保護を貰い出したからパチンコにハマる訳ではない

生活保護受給者が支給日にそのままパチンコへ行く。

という話を最近よく聞くけど、

多くの場合、生活保護を貰い出したからパチンコにハマり出した訳ではないと思います。

元々パチンコ依存やその予備軍、たまにパチンコで遊んでいた層の人達が、

不況や派遣切り・就職難により、生活保護を受給しなければならなくなり、

そのまま通っているんじゃないかなぁと最近思います。

元々パチンコにハマっている人で、富裕層の人ってあんまりいないと思う。

セレブっぽい人がパチンコ屋に入っていくのを見たことが無い。

競艇でも競馬でも一緒だと思う。


そもそもパチンコにハマる人って、

①お金の管理が苦手

②周りに娯楽が無い

③友達が少ない

④意思が弱い

⑤何かに依存しやすい

等々の理由がありそうな気がするんですけど、

そういう人達が職を失い、生活保護をもらう様になって、

月々12万円の生活保護費から、生活費を引いても5万円程度手元に残り、

更に昼間にする事が無くて暇。という状況になったら、

そりゃパチンコ行きますよねという話だと思います。


生活保護受給者や、その予備軍の中には、

社会との繋がりが薄く、孤独な人が多いのだと思います。

普通だったら、会社での人付き合いだったり、昔からの友達付き合いだったり、

家族との団らんみたいなのがある人の方が多いと思うんですが、

そういったものが一切無いという人が多いと思います。

パチンコ以外の趣味も無いのだと思います。

そういう人達にとってパチンコ屋というものが、

「たった一つの、興奮出来て夢を見れる場所」になっているんじゃないかと。


元々僕はギャンブルは21歳の時にピタっと辞めてたので、

生活保護を受給している時も、パチンコへ行くという選択肢はありませんでした。

早く就職したいという気持ちもあったので、

ハローワークへ行ったり、就活費用を稼ぐ為に日雇い労働に出かけたりという日々で、

暇な時は筋トレをしたりネットカフェで調べ物をしたりという感じだったので、

パチンコへ行きたいという気持ちすら湧きませんでした。


ですが、友達付き合いは全く無くなりました。

同年代の友人知人は全員働いています。結婚して子供が出来た友人も多いです。

フリーターの友達も多いですが、それでもちゃんと毎日働いています。

それに比べて僕は、

生活保護を貰い、ハローワークへ通い、日雇い労働をしている。という状態だったので、

とてもそんな状況を友達に言う事なんて出来ません。

「今何してるの?」と聞かれても、上手く誤魔化す自信も無かったので、

たまに友人知人から電話がかかって来ても、全て無視をするという状態でした。


まだ僕の場合は年齢も若いので、

「早く就職してもう一度頑張ろう」とか、

「今は時間があるから身体を鍛えよう」とか、

前向きな考えを持つ事が出来たのですが、

これがもっと高齢になった場合、恐らく無理だろうと思います。

就職なんか出来そうにない、バイトも無理そうだ、

普段誰とも話さない、趣味も無い・・・

多分そういう人達がパチンコ屋に生活保護費を落としているのだろうと思います。


ただ、ある程度の娯楽は必要なんじゃないかと思うので、

「生活保護受給者のパチンコ通いを防ぐ」というよりも、

「何か他に代わるもの」があればなぁと思ったりもします・・・

また、最近では「生活保護受給者にボランティアや地域の為になる労働を課すべき」

みたいな意見をよく見るのですが、それも一つだと思います。

実際「他に代わるもの」があってもパチンコ行く人は行くと思いますが・・・

2012年6月27日水曜日

役所の就労支援はあまり意味が無かった

生活保護受給者が労働によって生活保護から脱するのは難しい。

6月25日発売の「週刊ダイヤモンド」によると、

生活保護受給者が就労し、保護から脱するのは全体のわずか2%だとしている。

(関連記事:「週刊ダイヤモンド」の生活保護特集を読んだ感想


2005年から厚生労働省が、

自立支援事業「福祉から就労」を開始している。 (参考リンク:雇用と福祉の連携

役所の福祉窓口等が、就労の可能性のある受給者をハローワークやカウンセラー等に紹介し、

何とか就職までもっていこうとするものだ。



僕もこういった制度を役所の福祉窓口の方から教えてもらい、

しばらく利用していた。

だけど、僕には何の意味も無かった。


僕が受けた就労相談の流れとしては、

①役所内の「キャリアカウンセラー」という人物を紹介される。

②1回目の面談。希望する職種等の聞き込みが行われる。

③履歴書・職務経歴書の提出。

④2回目の面談で、希望する職種に関係しそうなハローワーク発行の求人票や、

求人誌のコピーを渡される。

⑤以上

という感じである。


基本的に、一週間に一回キャリアカウンセラーとの面談があるのだけど、

毎回、求人票や求人誌のコピーを渡されるだけ。

これなら自分でハローワーク行ったり求人誌読むのと同じだと思った。

毎週、決まった曜日に面談を行うので、あまり行動力の無い人や、

動くきっかけが欲しいという人には良いのかもしれないけど、

自分で就職活動が出来るという人にとってはあまり意味の無い制度なんじゃないかなぁ。

そして、キャリアカウンセラーさんが持って来る求人票の半分くらいはパートだった。

とりあえず職に就かせれば何でも良いという感じなんだろうか。

もっとも、地域差はあると思うので、例えば東京の自治体の窓口なんかは、

もっと具体性のある事をしているのかもしれないけども。

2012年6月26日火曜日

「週刊ダイヤモンド」の生活保護特集を読んだ感想


6月25日発売の週刊ダイヤモンド。

ここ最近ネットでも毎日毎日生活保護の話題が溢れかえっていてうんざりするけど、

ちゃんと読み物としてまとまっていたら良いなぁと思い、買って読んでみた。


生活保護特集の中身は、Part1,2,3となっていて、

Part1が、『「生活保護天国」の現実』というテーマ。

最近よく言われている「働いたら負け」というのは何故かという内容。

「月10万円で働き、その後派遣切りにあった男性」

「見た目はまるでホストの様な受給者」

という、分かりやすいというか、ありがちな例を取り上げた後、

生活保護受給者の実質的な年収は450万~500万(医療費や税金の減免等を含む)とし、

最低賃金ギリギリのワーキングプア層との比較。

そして、闇金ウシジマくんの作者、真鍋昌平氏のインタビュー。

真鍋昌平氏のインタビューは、まぁ最低限の事は調べて話してるんだなという印象。


Part2は、『生活保護"増殖"の裏側』というテーマ。

生活保護受給者増大の背景として、貧困ビジネスを行うNPO団体や、

生活保護受給者に対して不必要な治療を行う医師の記事。

日雇い労働者がNPO職員に誘われ、NPO団体が管理するアパートに入所し、

1部屋に何人もの受給者が押し込まれ、家賃・光熱費等を搾り取られるという話や、

公営ギャンブル場で政治団体に声をかけられ、生活保護の申請を助けてもらい、

その後政治活動の手伝いをした。という話などが紹介される

そして、生活保護受給審査の甘さ。

これは僕もすごく気になっていたので読みふけってしまった。

生活保護の審査は基本的に性善説に立って行われる。


生活保護の申請をして受給までは大体2週間程度だと言われているが、

その中で、

①銀行口座の残高
②不動産所有の有無
③株の所有の有無
④家族に扶養能力があるかどうか
⑤反社会的な組織に在籍していないか

というチェックポイントがあり、

上記の5つのチェックポイントの審査は「ザル」であると指摘している。

現状、銀行口座の残高のチェックは、申請者の居住区近辺の銀行のみ。

他の市区町村の銀行はチェックされていない。との事。

株式も同様に、チェックするシステムが無い。

不動産についても自己申告。

「なし」と深刻されても、確認するシステムが無いので、

手間がかかりすぎ、申告に頼るしか無いのが現状。としている。

反社会的な組織に在籍していないかどうかという点も、

刺青が見えていたりする場合は、警察に照会するという程度との事。

なので、頭の中に完璧に設定を作って役所へ行けば、

受給し放題であるとしている。

これは僕も確かにそのとおりだと思う。

僕と同じく不法行為の被害によりホームレスになった訳じゃなくても、

僕と同じ状況を窓口で話せば、

申請は通ってしまうのではないか。

僕は警察に相談しに行った記録が警察署に残っているのだけど、

そういった記録を照会するという話もなかったし、実際照会していないと思う。

唯一、役所のチェックが機能している部分として、

受給後の収入のチェックがあげられる。

僕もそうだったが、他に収入がある場合、給与明細等を毎月提出しなければならない。

そして一年に一度、所得税の課税情報と受給者の申告が照らし合わされる。

だけど、

表に出ない収入の把握は現状難しい。

事業者側が税務署に通知していなかったり、偽名で日雇い労働をしていたり、

個人で多少の収入がある場合はなかなか発覚しない。

その後、「受給者の自立」という記事。

生活保護受給者全体の中で、働いて生活保護から脱するのは2%。

生活保護世帯のうち、労働が可能な若い層が含まれる世帯は、

17%しか無いとの事

その中で、生活保護受給者に対してハローワークやNPO団体が行なっている就労支援、

生活保護受給者を積極的に採用している企業の社長さんの話が挙げられる。


Part3は『国際比較・財政・歴史で検証』というテーマ。

生活保護が時代と共にどう変わっていったかというデータや、

他の国との福祉制度の比較。

日本の貧困率が15.7%と、諸外国と同じかそれ以上に高いとした上で、

生活保護率は1.6%と、諸外国に比べて低い。としている。

「中~低所得層への公的扶助がほとんど無く、最貧層までにならないと扶助が得られない」

といった意見や、

「給与の低い若年勤労者でも、住宅扶助等を得られるようにするべき」

という意見が紹介されている。


あまり長々と書いても書ききれないし読みづらいと思うので、

内容紹介はこれくらいにしておきますが、

割りと読みやすい内容にはなっているなぁと思いました。

編集側の主観はあまり無く、

データや事例を出し、読者側に考える余地を与えてくれている様な印象だった。

読む人が読めば、ネット上で拾える記事をまとめただけ、という印象を持ったり、

今までに読んだ事ある話がまとまっているだけという内容かもしれないけど、

今まであまり生活保護制度の中身について知る機会が無かった人にとっては、

割りと読みやすい内容の記事なんじゃないかなぁと思います。

2012年6月25日月曜日

生活保護の申請をしました

僕は生活保護の申請をする事に決めた。


以前のエントリ(住宅手当の審査に通らなかった=生活保護しかない?)で書いた通り、

社会福祉協議会の総合支援資金・住宅手当の審査に通らなかったので。

審査に通らなかった後も、簡易宿泊所で生活し、日雇い労働で稼いで部屋を借りるつもりだった。

でも、簡易宿泊所での食費や光熱費etcも全て税金。

長くはいられない。

ケースワーカーの人にも言われた。

「生活保護しか無いよ」と。


絶対に嫌だった。

僕は大学は出てないけど、高校を卒業してずっと働いてきた。

働いてお金を稼いでちゃんとした家庭を築くんだと思って生きてきた。

そう思って頑張って働いてきたのに。

不正受給狙いのチンピラにも言われた。

「今まで払ってきた税金、どうせいつか年金もらうんだから、早めに返してもらうだけだろ」

チンピラに諭されたら終わりだ・・・(´;ω;`)


でも、事実どうしようもなかった。

日雇いの仕事が毎日あるわけでもないし、

日当だって6000円程度。

部屋を借りる初期費用・家具の購入まで考えると厳しいものがあった。


結局、申請する事にした。

早く社会復帰して就職したい。

就職して、お金を稼ぎたい。やはりその為には早急に住居を確保しないと。


役所の保護課に行き、申請をした。

・現在の居所→簡易宿泊所
・現在の収入→日雇いの仕事で6万円程
・貯金→0円
・手持ち→1000円
・借金→無し
・血縁者→絶縁状態
・血縁者に通知を出しても良いか→やめて欲しい
・就職する意思はあるか→就職したいからまずは住居を確保したい

という感じで簡単な聞き取りがあった。

僕の親はカルト宗教にどっぷり浸かっている。

日常会話の全てがカルト宗教に繋がる会話だった。

仏壇の前にいる時に話しかけたら激怒する様な人だった。

酒鬼薔薇聖斗と被害者は源氏と平家の生まれ変わりで云々という話を真剣にしていた。

朝から晩まで宗教宗教宗教という生活だったので、

僕は嫌気が差し、高校卒業と同時に仕事を始めて、家を出た。

その後何度か実家を出入りしたが、もうお互いの連絡先も住居も知らない。

通常、生活保護を受給する流れの中で、

血縁者に通知を必ず出す事になっている様だが、

事情がある場合、免除される事が多いとの事だった。


「まだ若いし、職歴もあるんだから、早めに自立する事を考えて生活してください」

と、思っていたよりも緩い雰囲気で役所の人は話していた。

2012年6月24日日曜日

話題の反原発デモに対して元ホームレスが思う事

ここ数日話題になってる、6月22日首相官邸前の反原発デモ。


素直に、凄いと思った。

一般の人たち(政治活動家みたいな人達もある程度いたみたいだけど)が、

Twitter等でデモの事を知り、声をあげる。

何年か前まで考えられなかった事だと思った。



参加した人数について、色々見方もあるみたいだけど、

「日本でこういった事が起こり、それがTVで放映された」という事に意味があるのかなぁと思った。


僕は原発を管理する電力会社に対して少しの不安を持っています。

福井県の原発は距離も近いし、もし何かあったら・・・と思う。

でも---

原発がもし、止まった場合。

そこで働いている人、そこで働いている人の家族はどうなっちゃうんだろうと思う。

正社員・期間社員・アルバイト・派遣労働者。

それ以外にも、原発の電気を使って仕事をしている人達。

僕の友達だってそういう工場等で働いている人がたくさんいる。

そういう人達がイキナリ放り出されてしまったら・・・


原発のデモを当日Ustreamの中継で僕は見ていたんだけど、

原発に近いポジションにいる労働者に対して考えている人はどれくらいいるのだろうと思った。

実際どうなっちゃうんだろう、もし原発が止まってしまったら。



Twitter等で色んな人の意見を見たけど、

僕は宇多田ヒカルさんの意見が素晴らしいなぁと思いました。


>賛成か反対かっつったら反対だけど、反対活動をすることはないと思う。
>代替エネルギーの開発にはすごく興味があります。
>将来自分が住む家は自家発電とかでがんばってみたいな。

すごく冷静で、具体的な意見だと思った。

国民が声を上げるのは良い事だし、そういう場も絶対必要だと思うけど、

具体的に考えていくことが大切だと思った。

スローガンだけ掲げて放ったらかしにする大人たちを僕らはずっと見てきたはず。

それと同じ事してもダメなんじゃないかなぁとも思います。

そして、原発に割りと近い位置にいる労働者の事を考えてくれる人が、

少しでも増えたら良いなぁと思います。

2012年6月23日土曜日

総合支援資金・住宅手当関連のリンク等まとめ

社会福祉協議会の住宅手当を調べて当ブログに辿り着いた方が多いみたいなので、

もう一度参考になるリンク等をまとめてみました。


①政府広報オンライン内の、総合支援資金についてのお知らせページ
http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201001/3.html

失業や収入の減少による生活困窮者向けの貸付制度の紹介のページです。


②新たなセーフティネットを利用するには・・・
http://www.nakanoshakyo.com/about_us/life/safetynet.pdf

住宅手当及び総合支援資金の申請等の流れがまとまっています。


③新たなセーフティネットのご案内
http://www.shinjuku-shakyo.jp/files/loan2.pdf

こちらも、住宅手当及び総合支援資金の申請等の流れがまとまっています。


④臨時特例つなぎ資金
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/safety_net/69.html

住宅手当等の資金が振り込まれるまでの間の生活費の貸付制度です。

なお、「臨時特例つなぎ資金」は「総合支援資金」・「住宅手当」等とセットになっています。

例えば、『「臨時特例つなぎ資金」を借りずに「住宅手当」のみ受ける』というのは無理です。


上記のリンクは全て、社会福祉協議会の総合支援資金関連のものなっています。

総合支援資金の審査が降りない・貸付だとちょっとしんどいという方は、

生活保護しか無いかと思われます。

よく誤解されていますが、

生活保護は、住居喪失状態でも申請可能です。

「住居」ではなく「居所」があれば申請が可能です。

一番良いのは、市役所の管理する簡易宿泊所に入所する事だと思います。


・簡易宿泊所について

総合支援資金や生活保護の申請中に身をかわす場所が無い場合、

簡易宿泊所を利用するのがベストだと思われます。

役所の保護課へ行き、住居が無くなった旨を伝えると、利用出来るか調べてくれます。

NPOが運営する保護施設も多数あるみたいですが、

怪しげな団体が運営している施設もある様なので、

まずは役所へ行って聞いてみるのがベストでしょう。

役所の管理する簡易宿泊所には「ケースワーカー」と呼ばれる人がいます。

その人達に、総合支援資金の貸付で建て直したいのか・生活保護で建て直したいのか、

という相談をする事が可能です。

また、簡易宿泊所では無料でご飯が食べれます。

ネットカフェや公園で過ごすより、よっぽど楽かと思われます。


・部屋さがしについて


①「住宅手当」 を利用する場合

社会福祉協議会への申請の際、物件の契約書が必要になります。

まだ審査が降りるかどうか分からない状態で、契約書を書かなければいけません。

審査に多少不安があっても、細かい事は気にせずまずは部屋を決めましょう。

業者によっては、貸付金額の上限に詳しい業者さんもいますので、

上手く条件に合う物件を紹介してくれる事もあるようです。


②「生活保護」を利用する場合

生活保護でも、部屋を借りる初期費用を援助してもらう事が可能です。

こちらは貸付ではないので、返済する必要はありません。

また、生活に必要な物品購入費の支給もされます。

生活保護で部屋を借りる場合も、初期費用・家賃の上限はありますが、

ボロアパートしか住めないという訳ではありません。

家賃は50000円程度まで大丈夫な筈です。

生活保護を受けて入居するというのは嫌がる大家さんも多いです。

こればかりは粘るしかありません。


僕の知っている制度等しか紹介出来ませんでしたが、

他にもっと良い方法があれば、随時紹介していけたらと思います。

2012年6月22日金曜日

もし追い出し屋被害にあってしまったら

もし追い出し屋被害にあってしまったら。

もし何らかの事情で、正当な手続きを抜かして荷物を持っていかれたり、鍵を変えられた場合、

すぐに社会福祉協議会の「住宅手当」及び「生活保護」の申請をしましょう。



住居が無ければ、裁判を起こすのは難しいです。弁護士も相手をしてくれません。

僕も家が無い状態で、弁護士さんに話したところ、まず家を用意する様に言われました。

まあ、家が無いと書類のやり取り等も出来ないですしね・・・

僕は、住宅手当や各種制度の事を全く知らなかったので、動くのがだいぶ遅れました。

警察に行っても弁護士さんの所に行っても「もっと早く動かないとだめだよ」と言われました。

「住宅手当」もしくは「生活保護」を利用し、まずは住居を確保しましょう。

その後、法テラスを利用するなりして、弁護士さんと相談するのがベストです。


これは、弁護士さんに教えてもらった事なんですが、追い出し被害にあった場合、

裁判まで行けば、ほぼ間違いなく勝てる様です。

どんな理由であれ、自力救済は本来禁止されています。

ただ、どれくらいの慰謝料を裁判所が認めるか、そして相手がそれを払うか、

それは分かりません。

裁判を起こしたは良いが、高額の慰謝料が認められなかったり、

相手から回収出来なかったり、

いわゆる、「費用倒れ」になるケースも多いとの事です。

相手の業者にもよる、という事だと思います。

民事裁判ですので、裁判に勝った所で、慰謝料の回収は自分でやらなければいけません。

恐らく、追い出し屋というのはいい加減な業者が多いかと思われますので、

なかなか回収も難しかったりすると思います。

なので、半年くらい時間をかけて裁判をするのか、

諦めて自分の生活を安定させるのを優先させるべきか、

考えながら進めた方が良いと思います。

半年かけて裁判をして、「慰謝料は認められたけど少額」とか「回収出来ない」

となってしまうのも時間が勿体無いかもしれません。

2012年6月21日木曜日

追い出し屋問題について ② (僕の場合)

僕のケースについて少し書いておこうと思う。

僕がホームレスになるまでの流れは、「ホームレスになった経緯とその後の経過」にも書いたが、


①平成22年末に「Sハウス」というアパートに入居。

②「Sハウス」を紹介してくれたのはNという僕の昔からの知人

③Nが、僕が入居する際の保証人

④Nが経営する「N社」に入社

⑤給与未払い

⑥「家賃は会社が出す」とNは言っていた

⑦給与未払いが原因で、僕は退職した

⑧退職して一ヶ月くらいで荷物を持ち去られ、鍵も付け替えられた

という流れ。


その後、これは普通の対応をしても無駄だと思い、

消費者センター等色々な所に相談した。

警察に行っても弁護士に行ってもなかなか動いてもらえない中、

二つの事が分かった。


①家賃が未払いだった

②家賃が未払いだった為、管理会社がNに指示を出して、荷物を出させた。


前回のエントリ(追い出し屋問題について ①)の中で紹介した、

NHKのハートネットTVでも取り上げられている、「追い出し屋」のケースと似ている気もする。

ただ、これは僕が悪いのだろうか・・・??????

確かに大家さんは困っただろう。家賃が入って来なければ商売上がったりだ。

家賃が入って来なくて、保証人に連絡するのも分かる。

ただ、そもそも保証人であるNが給与を払っていないのだ。

Nは当然、僕の状況が分かっているハズ。

払える訳がないし、会社が払っていると思っていた。

どう考えても悪質過ぎるだろう・・・

昔からの知人だから、少し給与遅れてもちゃんと払ってくれると思っていた自分も悪いのだけど。


ちなみに、警察に行けば「大家さんからしたら誰が払うとか関係無く未払いは未払い」と言われ、

弁護士に行けば「家が無い人の弁護は出来ないからまず家を準備してくれ」と言われ、

ネットで調べた「全国追い出し屋対策会議」とかいう団体に電話をしたら、

共産党の電話番号を教えられた・・・

なんだそれ( ゚д゚)ポカーン

追い出し屋問題について ①

「追い出し屋問題」について。


最近、NHKの「ハートネットTV」という番組で取り上げられたらしく、

インターネット上でちょこちょこと話題になってるのを見かけた。

残念ながら我が家にはまだTVが無い(´;ω;`)ブワッ

なので番組自体は観れなかったけど、togetterに書き起こしがありました。



書き起こした文面の中にもあるけど、

追い出し屋問題は立場によって見方がかなり変わってきます。

大家側・・・家賃は収入源。部屋を借りている以上家賃は払ってもらわなければ困る。

追い出される側・・・家賃はもちろん払う気があるが、金銭的に払えない。


個人的には、大家側の言い分はもっともだと思っています。

大家さんも仕事でやっているので、貸している以上お金が入って来ないのは困るでしょう。

ただ、日本国において、自力救済は本来禁止されています。


>自力救済)は、民事法の概念で、
>何らかの権利を侵害された者が、司法手続によらず実力をもって権利回復をはたすことをいう。
>刑事法の自救行為(じきゅうこうい)、国際法の自助・復仇がこれに該当する。
>これを規定した条文はないが、現代の民事法では例外を除き禁止されている。
>マンションなど不動産の賃貸借において言及される例が多い。
                                                                            (Wikipedia自力救済の頁より引用)

通常、家賃の滞納等があった場合、まず大家側としては、

①「賃貸借契約」の解除をする 
②「建物明渡請求訴訟」を提訴する(裁判を起こす)
③勝訴判決を得てから強制執行を行う

という段階を踏まなければいけない事になっています。(参考リンク:自力救済禁止の原則

僕も、弁護士さんに相談しに行った所、上記の様な事を教えてもらいました。

大家側からしたら、もの凄くめんどくさいのでしょうが、

自力救済を認めてしまうと、何でもありになってしまうので、法律上認められていないという事です。


今回TVで放映されたケースの場合、

保証会社が追い出している様です。

部屋を借りる際に必要な「連帯保証人」を代行する会社です。

家賃滞納があった際に代わりに支払いますよ、という業種の会社なんですが、

家賃滞納した場合の追い込み方がかなり強烈な事は有名です。

僕もそうなんですが、身内に保証人になってくれる人がいないと部屋を借りるのも一苦労です。

「保証会社は万一の時の追い込みがキツイ」と分かりつつも、

頼まなければ部屋を借りれなかったり、大家側が保証会社を付ける様に言う場合もあります。

かなり悪徳な業者も増えているみたいですね→ 「追い出し屋」~数日の家賃滞納で住みかを失う恐怖(リンク)

こういう悪徳業者がのさばっている事自体がそもそもおかしい気もします・・・

2012年6月20日水曜日

日雇い派遣から抜け出せるかどうかは自分次第

スポット派遣から抜け出せるかどうかは自分次第だ。


派遣という労働形態には大きく分けて二種類ある。


常駐型派遣(レギュラー勤務。派遣社員等はこちら)

登録型派遣(スポット勤務。日払いバイト等はこちら)


「登録型派遣」は前回のエントリ(西成の労働者が高齢化している原因)でも少し触れたけど、

いわゆる、「日雇い労働者」と考えてもらって良いと思います。

前日や当日に派遣会社に連絡し、仕事があれば回してもらえるという形。

常駐型派遣が、ある程度の期間一箇所で働けるのに対し、

登録型派遣は、どういった職場に行かされるのかは派遣会社次第。

なので、仕事を覚える時間も無いし、何の技術・知識も身につかない。


派遣先に行って、時間内に言われた事をこなし、給料をもらう。それだけ。

たまに、同じ派遣先に毎日入れて、仕事を覚えて、そのまま自社雇用になれる場合もあるが、

そういうケースは本人の資質・運に大きく左右される。


一昔前だと、日雇い労働者というと、

ロクな職歴も無い、コミュニケーション能力が低い、仕事をこなす能力が低い、

というイメージだったかもしれないけど、

最近は、大学を出る→一流企業で働く→辞めてその後の仕事が無くて日雇いバイト

という人も多いみたいです。

僕が登録していた派遣会社にもたくさんいました。

やはりそういった人は、派遣先で気に入られて、「常駐型派遣」に近い状態になったり、

そのまま自社雇用になったりする場合があるみたいでした。

僕も、高校を卒業し、それから無職の期間は全く無く、

昔、就職活動をしている間、物流会社で肉体労働のアルバイトをしていた経験があったので、

派遣先の方々から良くしてもらえました。


ですが、多くの派遣労働者は違います。

・やる気が無い
・仕事を覚える気がない
・無気力
・コミュニケーションが上手くとれない

等々の問題点がある人がほとんどです。

世の中が弱肉強食なのは仕方がないと思います。

そうじゃないと上手く回らないのだろうなぁとも思います。

だからこそ、日雇い労働者は早く自分たちの状況に気づかないといけない。


登録型の派遣バイトは、とても気軽で働きやすいイメージがあるのですが、

そこに騙されちゃいけない。

「このままではいけない」と気付くのは自分次第。

せめてアルバイトでも良いから、きちんと働かなければ未来は無い。


「登録型派遣」から抜け出せるかどうかは自分次第だ。

誰も助けてくれない。そんなのは当たり前だ。

ある日突然仕事が無くなって、

世間とか社会とか政治のせいにしたところで、どうにもならない。

自己責任だと思います。

ちゃんと考え、知識を付け、動かなければならない。

スポット派遣で働いている人たちには早く気付いて欲しいと思います。

2012年6月19日火曜日

西成の労働者が高齢化している原因

大阪の西成区はもう社会的弱者の受け皿ではなくなっている。

と、僕はホームレスになってから思った。


昔、西成出身の人と一緒に働いていた事があり、何度か連れて行ってもらった事がある。

そんなにあの辺りに詳しいわけではないけど、個人的には嫌いな街ではない。

ホームレスになってから何度も考えた。

西成に行こう。行けば安宿もあるし、仕事もあるんじゃないか・・・


簡易宿泊所に、西成で「シノギ」をしているおっちゃんがいた。

年齢は多分40代くらい。

京都からわざわざ西成まで行っているそうだ。

ブランド物のコピー品等、色々な物を今まで扱ってきたと言っていた。

西成で生活保護を申請しないのは京都にいたいからなのか、細かい事情は聞かなかった。

そのおっちゃんに言わせると、

「今でも西成にたどり着く人は多いけど、仕事なんて全然無い」。


少し前まで、「手配師」と呼ばれる人たちが、労働者を連れて色々な仕事をさせてたけど、

今は各地で人材派遣業者が、携帯電話を使ってやっている。

確かにそうだなぁと思った。

僕もその時、人材派遣会社に登録し、日雇いの仕事をしていたのだけど、

前日に電話をして、「明日は○時に○○の工場」という風に仕事を回してもらっていた。

でも、毎日ではない。

基本的に、「入れる現場があったら紹介しますね」というスタンス。

「派遣社員」だとある程度の期間、同じ職場で働けるのかもしれないけど、

僕の登録していた人材派遣会社は「スポット派遣」という形態だった。

「スポット派遣」は給料が日払いの会社が多い。僕には他に選択肢は無かった。

登録している派遣スタッフ達は、

みんなもちろん携帯電話も持っているし、家もちゃんとあるし、家族もいる人がほとんど。

見た目も、大学生風から浮浪者風まで様々いたけども、

西成の労働者達と同じ様な仕組で働いていた。



よく、「西成の労働者が高齢化している」「西成は元気の無い街になりつつある」

といった話をよく聞くけど、こういった事も原因の一つだったりするのかもしれない。

誰かに追われている等の理由が無ければわざわざ行く理由も無いのかも。

2012年6月18日月曜日

住宅手当の審査に通らなかった=生活保護しかない?

僕は、社会福祉協議会の住宅手当の審査に通りませんでした・・・

以前のエントリ(住宅手当および総合支援資金の申し込みは結構大変(僕の場合))

に書いた通り、申請もかなり強引だったから仕方ないのだろうけども。

僕の場合、

①直近の職場発行の退職証明が無い(もらえない)
②そもそも直近の職場で給与をきちんともらっていない
③直近の職場の前にいた職場での退職証明で手続き(しかも派遣)

という状況だったので、

「融資しても生活が建て直せない」


と、判断されたらしい。

審査は、都市によって違う様だが、

京都銀行と社会福祉協議会の間で色々とやり取りがあるとの事だった。

社会福祉協議会としては、

お金を融資して返済してもらう事で利益を生み出しているので、


当然といえば当然だと思う。

生活が建て直せない=返済が出来ない。という判断をしたんだろうなぁと思う。

担当してくれた窓口の人も、

僕の様に、ほぼ犯罪に巻き込まれて家を失うというケースをあまり知らないらしく、

大変困っていた。

そして、

「生活保護しかないですね」


と言われた。

正直、受けたくない。

今までだってちゃんと働いてきたんだ。

高校を卒業して、ずっと働いてきた。

無職の期間なんて全く無かった。

それがいきなり生活保護・・・


この前から「無縁社会」という本を読み始めた。

NHKの「無縁社会プロジェクト」取材班がまとめた本で、

どうやらNHKで孤独死について扱った番組を放映した後に出版されたらしい。

またいずれちゃんと感想をブログに書けたらと思うが、

最初の章に僕と同じく「生活保護なんて受けたくない」という男性の話が出てきた。

そりゃそうだろうと思う。

ズルしているみたいだし、お金は働いて稼ぐものだし、国からお金をもらって生活するなんて・・


社会福祉協議会の審査に断られた僕は、

宿泊所に戻ってからも考え続けた。

何とか何ヶ月かここにいれたら、日雇いのバイト毎日行ってでもお金を作れないだろうか・・・


2012年6月16日土曜日

障害のあるホームレス

障害者のホームレスは多い。


多分、みんな薄々気づいているとは思うけど、多い。


ホームレスの34%がIQ70以下で、知的障害の疑い

>3月2日2時30分配信 毎日新聞 (2010年の記事のようです)

>東京・池袋で臨床心理士らが実施した調査で、
>路上生活者の34%が知能指数(IQ)70未満だったことが分かった。
>調査グループによると、70未満は知的機能障害の疑いがあるとされるレベル。
>路上生活者への別の調査では、約6割がうつ病など精神疾患を抱えている疑いも判明している。
>調査グループは「どうしたらいいのか分からないまま路上生活を続けている人が大勢いるはず。
>障害者福祉の観点からの支援が求められる」と訴えている。

>調査したのは、
>千葉県市川市職員で路上生活者支援を担当する奥田浩二さん(53)ら臨床心理士、
>精神科医、大学研究者ら約20人。
>池袋駅周辺で路上生活者を支援する市民団体と協力し、
>本格的な研究の先行調査として昨年12月29、30日に実施。
>普段炊き出しに集まる20~72歳の男性168人に知能検査を受けてもらい、164人から有効回答を得た。

>それによると、IQ40~49=10人▽IQ50~69=46人▽IQ70~79=31人だった。
>調査グループは
>「IQ70未満は統計上人口の2%台とみられることからすると、10倍以上の高率」としている。
>先天的な障害か、精神疾患などによる知能低下なのかは、今回の調査では分からないという。

>調査グループは、IQ40~49は「家族や支援者と同居しなければ生活が難しい」
>▽50~69は「金銭管理が難しく、行政や市民団体による社会的サポートが必要」
>▽70~79は「日常生活のトラブルを1人で解決するのが困難」と分類している。


僕がこの記事の中で一番注目したのは、

>先天的な障害か、精神疾患などによる知能低下なのかは、
>今回の調査では分からないという。

という部分。


ちょっと前もブログに書いたかもしれないけども、

僕は公園で寝泊まりしていた時、誰とも会話が無くて気が狂いそうだった。

食事も100円ショップのラーメンやパンばかり。

日雇いの現場に行って、職場の人たちとたまに会話出来るのが本当に幸せだった。

人との会話が無いと、ストレスが溜まる。

そのストレスから精神を病んでしまうという事もあるんじゃないかなあ、と思う。


会話が少ないと、脳の発達にどういう影響があるのか(リンク)

話さない職場は赤信号。フリーズ前に「脳メンテ」せよ(リンク)


↑ネットで色々検索したら色々引っかかった。

ホームレスと関係あるのかどうかは分からないけど、

会話というのは、脳にとって大事なのだと思う。


個人的には、ホームレス生活が長い事により、

・脳機能の低下

・ストレス

・栄養不足

こういった事が原因で、障害に近い状態になってしまう事もあるんじゃないかと。

他にも、昔アルコール中毒で、薬物で、というケースも多いとは思うけども。


ある日の夜中、僕が散歩から宿泊施設に帰ってきた時、

警官二人がホームレスを抑えながら、ホテルの担当者と話していた。

どうやら、何回も何回も施設を脱走しているとの事。

その日も、ホテル付近を徘徊している所を保護された様だった。

無理やり連れてきても脱走するし、会話も成立しないからどうしようも無いと、

ホテルの担当者が嘆いていた。

もう自分がどういう状態なのかが分かっていない。

路上を彷徨い、ゴミ箱をあさっているホームレスは、そういう人が多いと思う。

そういう人を無理やりどこかに縛り付けて隔離する訳にも行かないのだろうなとも思う。

2012年6月14日木曜日

僕が見た老夫婦ホームレス


僕のいた宿泊所に、老夫婦のホームレスがいた。

恐らく年齢は60歳前後くらい。

そのくらいの年齢の入所者は何人かいたけど、「夫婦で」というのは他にはいない様だった。

夫婦そろって頼れる人がいないのだろうか・・・

ある日の朝、日雇いのバイトに行こうとすると、丁度その夫婦が宿泊所に戻ってきた。

散歩でも行ってたのだろうか。

仲良く手を繋いで歩いていた。

お婆さんは、お爺さんの斜め後ろを歩き、

二人ともニコニコしてた。

手に、シケモクが詰まったビニール袋をぶら下げて。


その後も、宿泊所近辺で二人の姿をよく見かけた。

二人ともボロボロの服で、

シケモクが詰まったビニール袋を持ち、

自販機の小銭を漁ったり、

その辺に腰掛けて日向ぼっこしてた。

何となく、ホームレス生活が長いのかな、と思った。

不正受給狙いの人は、自販機の釣銭を漁ったり、

シケモクを拾ったりはしない。

今日昨日ホームレスになった人も多分拾わないだろう。

僕も公園に住んでた時、

何度もシケモクを拾いかけたけど、

出来なかった。

そのラインを越えても夫婦でいれるというのはどういうものなんだろう。

残念ながら僕には想像出来なかった。


宿泊施設に入れたという事は、

おそらく生活保護の申請は割りとすんなり進むだろうし、

一ヶ月もすれば、小さいアパートでも借りて二人仲良く生活していくのかもしれない。


60年くらい生きてきて、

誰も頼れる人がいない、家が無くなったらどうしたら良いのか分からない、

というのはどういう事なんだろう。

ひょっとしたら夫婦が物凄く問題のある生き方をして来たのかもしれないし、

ひょっとしたら少し障害があったりするのかもしれない。

事実、軽度の障害を持ったホームレスは多い。


どういう理由でホームレスになった夫婦なのかは全然分からないけど、

二人仲良く、ニコニコしているのを見るのが妙に辛かった。

2012年6月13日水曜日

僕が見た若年女性ホームレス

女性ホームレスについて語られる事は少ない。と思う。


たまに、雑誌でホームレスの特集が組まれているが、女性ホームレスの記事をあまり見ない。

だけど、女性ホームレスはいる。

しかも20代前半の。

僕が入所していた簡易宿泊所にもいた。

最初はそんな訳ないだろう、一般のお客さんなんだろうと思った。
(僕の入所していた施設は、役所が借り上げていたホテルで、一般の利用客もいたので)

見た目も女子大生風だったり、ギャルっぽかったり、とてもホームレスには見えなかったのだ。

僕より長く宿泊所を利用している人に聞いてみると、若い女性ホームレスは多いが、

路上にはいないから分かりづらいとの事。


どういう事かというと、何らかの事情で帰る場所が無くなり、

店や寮で泊まりながら風俗店等で働くケースが多いとの事だった。

もちろん、全員が全員そうではないと思うけども。

ネットでパっと検索したら似たような話が出てきた。

>なぜ女性のホームレスはいない(少ない)? (1/2) - その他(社会問題) - 教えて!goo

>あるホームレスの女性の話


店側からしたらきっと「オイシイ」のだろう。

店側が働く様に促さなくても、毎日働かなきゃ抜け出せないと思ってるんだろう。


その女の子たちは助かり方を知らないのだ。

その女の子たちに色々な制度の事を教えたとしても頼らないのかもしれない。頼り方も分からないというか。


生活保護等の制度なんて自分には関係無いと思っている可能性もあると思う。


実際僕もそう思っていた。

どこか別世界の様な、言葉は聞いたことあるけど、自分とは交わらない世界というか。

生活保護自体すごくマイナスなイメージがあるし、やはりちゃんと働いてお金を稼ぎたい。

そもそも、20代前半のホームレスの女の子からしたら、


役所の窓口・弁護士・相談所等は敷居が高いのだと思う。


僕も家が無くなって、しばらく公園とかに住んで、その後に役所に宿泊所を紹介してもらったんだけど、

相談に行く時はかなり不安だった。

ただ、僕の場合は事件に巻き込まれているという、もっともらしい理由のおかげで話しやすかっただけ。

家が無くなって風俗店等で働いている女の子に、色んな制度の事を教える人間なんて全くいないだろうし、

頼る友人もいないだろう。

周りがもう結婚や出産をしていたら、自分との差を感じて相談出来ないだろうと思う。

不正受給や、遊び呆けてホームレスになった人なんかはどうかと思うけども、

帰る家が無い若い女の子というのは、

家庭環境に問題があったり、ちゃんとした教育を受けていない可能性が高い。

そういった人達にもちゃんとセーフティネットの存在が知り渡れば・・と思う。

2012年6月11日月曜日

僕が見た不正受給の手口

昨日のエントリ(一時宿泊所はチンピラだらけ)に書いたように、

役所の管理する一時宿泊所は不正受給狙いのチンピラだらけだった。

喫煙所で僕によく話しかけてくる人がいた。

Y田さんという30代前半の男性。

・フィリピン女性との偽装結婚していた(現在は離婚?)

・覚せい剤の売人をしていた

・本番ありエステに女性を斡旋していた

・現在も昼間はシノギをしている

という、いかにもな感じの人。

私生活ではあまり関わりたくないタイプなんだけど、

公園に住んでた時、誰とも会話出来ない寂しさを、嫌になるほど味わった僕は、

週に何度か顔を合わせた時、30分前後会話を楽しんだ。

Y田さんは、ちょっと前まで京都駅付近のマンションに住んでいたとの事だったけど、

そろそろ引っ越したいなぁ~という事で、

社会福祉協議会の住宅手当、そして生活保護を受給しようとしている所だった。

そんなカジュアルに申請して良いものなのか( ゚д゚)


Y田さんの手口はこうだ。

①病院に行き、欝の診断をもらう

②役所に行き、「家を追い出されて行く所が無い。昨日まで京都駅前で寝てた」と言う

③追い出された理由を聞かれたら適当にごまかす(家賃滞納etc)

④欝の診断書も見せ、仕事も出来ないと伝える

ここまでで、「家が無い」「欝」という事実が出来ている

⑥一時宿泊所にそのまま入所

⑦社会福祉協議会の住宅手当と生活保護の申請をする

門限も何も無いので、週の半分以上は友人宅等で生活

⑨マンション仲介業者へ行き、物件を紹介してもらう

⑩住宅手当・生活保護の受給が決定したら入居


①~⑩まで1ヶ月程度との事


また、住宅手当や生活保護を利用して部屋を借りる場合、家賃等の上限がある。


① 入居の際の初期費用が40万円以内

② 家賃が53700円以内


という上限があるのだが、

Y田さんが言うには、この上限を超えても、仲介業者側で書類の数字をいじれば大丈夫との事。

どういう事かと言うと、

①入居したい部屋があるが、家賃7万円。

②初期費用は15万円

家賃を5万円にして、足りない分の「二万円×契約期間」を礼金や、共益費等々に乗せてもらう。

という手口。

住宅手当で部屋を借りるにしろ、生活保護で部屋を借りるにしろ、

共益費の制限は特に設けてない。

よっぽど高い場合は怪しまれたり、蹴られたりする事も多いみたいだけど、

その辺は仲介業者の方が詳しいので、全部通る様にやってもらうとの事だった。

実際の所、仲介業者側からしても美味しい話なのだろうなぁと思う。

もし、住宅手当の給付が決定した場合、

初期費用・毎月の家賃は、社会福祉協議会から直接振り込まれる。

取りっぱぐれが無いのだ。


上記が、僕が一番最初に知った、不正受給の手口です。

2012年6月10日日曜日

一時宿泊所はチンピラだらけ

役所の管理する一時宿泊所に入所する事が決まった僕は、

割り当てられた「Wホテル」に向かった。

外観は普通のシティホテルよりちょっとランクが下がる格安ホテルという感じ。




                                         ※写真はイメージです

聞いていた通り、

TVあり、ユニットバスあり、掃除も行き届いているという部屋で、

想像よりずっと過ごしやすそうだ。

とりあえず昨日から何も食べてなかったので、お弁当を食べる事にする。

よく会社とかに配達してもらうような、街の業者さんのお弁当だった。

結構ちゃんとした物を食べさせてもらえるんだなぁとか思いながら食べていると、

部屋の住人が帰ってきた。

僕の部屋は四人での相部屋だった。

全員、ホームレスには見えそうにない、普通の30~40代前後くらい。

とりあえず簡単な挨拶だけ済ませたのだが、

その中の一人から、少しビックリする話を聞いた。


「20~30代のヤツは大抵、刑務所出てきたばかりのヤツか、不正受給狙いだよ」


やっぱりそういうのあるんだ・・・

不正受給とか、TVとかネットでしか聞いたこと無かったからちょとビックリ。

僕も入所する際に全然調査とか無かったからなぁ・・簡単に潜り込めるんだろうなぁ・・・

あまりややこしそうな人たちとは関わりたくないなぁなんて思っていたのだけども、

食後の一服をしに喫煙所(部屋は禁煙なので)に行った所・・

見事にチンピラばかりだった。

僕と同年代くらいの人たちはほとんど刺青が入っている様な人たち。

この人達と仲良く出来るのだろうか・・・

2012年6月8日金曜日

簡易宿泊所は意外と快適な所もある様だ

区内に3箇所あるという簡易宿泊施設。
そのうちの一つ、「Gハウス」に向かった。

外観は京都駅周辺によくありがちな普通のゲストハウスという感じ。

が、中に入ると・・

臭い。猛烈に臭い。

入り口の時点で、足の裏の匂いがキツくなった様な匂いに包まれ、

思わず「ウッ」となってしまった。

これはとんでも無い所に来てしまった・・・

呆気にとられていると、

ネームプレートを付けた50歳前後くらいと思われる男性がやってきた。

「簡単な面談だけさせてもらうね」との事。

その男性は「ケースワーカー」と名乗った。

役所にもケースワーカーという肩書きの人がいるみたいだが、

役所の人とは所属が違う様な事を言っていた。

部屋に通されると、四畳くらいの縦長の部屋。

布団が二枚ある。

この部屋に二人で生活・・・

ケースワーカーの男性にこれまでの経緯を話した後、生活保護申請の予定を聞かれた。

とりあえず、社会福祉協議会の住宅手当を申請して、無理だったら働いて部屋を借りたい。

と伝える。

生活保護は受けたくなかった。

今までだってちゃんと働いて来たんだ。絶対自力で這い上がってやる。

そう思っていた。

ケースワーカーの男性が言うには、

一時宿泊所の利用は原則一週間という事になってるが、

週末に役所に電話をして、「延長したい」と伝えればほとんどの場合もう一週間使えるらしい。

あまり長い事滞在されても困るけど中には半年近く住んでる人もいるとの事だった。

もし住宅手当の申請が通らなかったら僕もそうなるのだろうか・・・

そうこうしているうちに、僕の行く施設が決まったらしい。

僕が入所するのは、「Wホテル」という施設。

区内に3箇所ある施設の中で一番ちゃんとした所らしい。

ホテル?そんなちゃんとした施設に入れるのか・・

びっくりして色々聞いてみると、


・元々は一般向けのホテルで、一般のお客さんも普段利用している。

・2フロアくらいを役所で借り上げて、そこに住居喪失状態の人を入れている。

・部屋は10畳程度(1部屋に1人~4人で住む)

・風呂トイレ付(ユニットバス)

・エアコン付

・TV付

・部屋の清掃はホテルのスタッフさんが行う

・三食食事付(朝はパンと牛乳、昼・夜はお弁当が出る)

・門限無し


と、いう感じ。

タコ部屋みたいなのを想像してた僕は何だか申し訳なく思った。

一刻も早く社会復帰しなきゃ・・・

2012年6月7日木曜日

役所の管理する簡易宿泊所へ


住宅手当申請は退職証明が来るまで出来ない。

退職証明が来てそこから申請して審査してもらうというので、結構な時間がかかる。

その間身をかわす場所として、役所が管理している簡易宿泊所はどうか、

という話を住宅手当申請窓口の人から言われた。

以前からそういう場所があるのは知ってたけども、

正直あまり良いイメージは無い(´・ω・`)

何かイメージ的には、何人ものホームレスが雑魚寝してたりしてるイメージ。

窓口の人が、

「まぁ、色んな人がいるけど、食事も出るし、風呂トイレも自由に使えるし、無料だから」

と勧めてくれて、ならば一回役所に聞いてみようかと思った。

役所に電話すると、今から来るようにと言われたので、そのまま役所へ。

役所の福祉課に案内され、

そこで、今までの経過を説明。

その後、普段どこで寝泊まりしていたのか、所持金はいくらあるか、等々聞かれたけど、

特に厳密な審査等は無く、そのまま「今空きがあるから入れるよ」と言われた。

ちなみに僕が行った役所は、京都市の下京区役所。

地域によって違いがあると思うけど、下京区管内で、簡易宿泊所は3箇所程あるとの事。

3箇所のうち、どの施設に入るかはまだ分からないから、

とりあえずそのうちの一つ、「Gハウス」に向かう様に言われた。

どんな場所なのか、と聞くと、

どうやら元々民間で経営していた簡易ホテルやゲストハウスを借り上げしている様だった。

ならばまぁまぁ綺麗だったりするのかな、と向かう事にした。

2012年6月6日水曜日

住宅手当および総合支援資金の申し込みは結構大変(僕の場合)


住宅手当および総合支援資金の説明を受けた後、一つ問題が出てきた。

退職の照明。

ホームレスになった経緯とその後の経過を読んでもらえたら分かってもらえるかもしれないけど、

離職票なんてもらえるわけがない。そもそも保険すらも未加入。

そして、就業していた時の月々の収入が審査の参考にされるらしいのだが、(その人に返済能力があるかどうかの判断の為との事)

僕みたいに、就業していたけど給与未払いだったという場合、


以前の職場で生計を立てていたと見なされない為


離職票及び退職証明があっても、制度は受けれないとの事。

ええ・・・

一瞬頭の中が混乱した。

困ってる人の為の制度なんじゃないのか・・・

実際、お金を借りるわけだから当然厳しい審査等があるのは当たり前なのだが、

「これで助かる」と思っていただけにかなりのダメージ・・

そして、今工場で働いていて収入があるのもあまり良くは無いようだ。

月に8万円以上収入があると住宅手当が受けれないので、出勤日数を減らしてもらわないと困るとの事。

いきなり家が無くなってホームレスになり、毎日の生活費の為、稼がなくちゃいけなかった。

毎晩公園はしんどいし、たまにネットカフェに泊まったりすると宿泊費だけで、2000円~3000円。

毎日働かなくては死んでしまうのだ。ご飯も食べれない。


働かなきゃ死んじゃうのに働いたらだめなのか。

そう考えているのを見透かされた様で、

「働いてたらダメってのもおかしな話なんだけどね・・・」と窓口の人。

前もって制度を調べてなかった僕も悪いのだけども・・・

何か良い案が無いものかと思っていたら、

「辞めた会社の、その前にいた職場で退職証明もらえないですか?」

と言われる。

前の職場?前の職場でも良いのだろうか。

前の職場と言っても、就職決まるまでの繋ぎで派遣で働いてただけだから正社員じゃないけども・・・

ちなみにその職場はB企画という所だ。

大丈夫なんだろうかと思っていた僕に、

「その派遣で働いていた職場を辞めてからは定職に就いていない事にしましょう。」

要するにこういう事だ。

以前B企画で務めていた時の収入は月々20万円くらいはあるから、生計を立てていた証明になる。


とりあえず現在働いている工場の方に事情を説明して出勤日数を減らせば、


B企画で働いてた期間の後は就職が決まらずに、たまに日雇いのバイトに行ったりしているくらいという事になる。


住宅手当の受給資格の面は問題ない。

なるほど。

確かに書類上は何の問題も無いという事になりそうだ。

という事は、以前勤めていたB企画の方に退職証明を出してもらえば大丈夫なのか。

以前の職場の人に「住宅手当の申請をしたいから」というのは恥ずかしいが、この方法で行こう。

退職証明を郵送してもらえる様にその場でB企画の方に電話。

「一週間くらいかかると思う」との事だったので、それを住宅手当の窓口の人に言うと、

ひとまずB企画の方から退職証明が来たらまた来てくれとの事。

それが無いと手続きが進まないそうだ。

退職証明が届いて、住宅手当の窓口に行って書類を揃えた後、


住居を探し、申請するという流れ。

やらなければいけない事が多いが、家の為だ。頑張らなければ。

2012年6月4日月曜日

ホームレスになった経緯とその後の経過


弁護士等に説明する用に、今までの経過をまとめたもの。

特定を防ぐために日時等は多少いじってあります。


登場人物

  • N社長・・僕の古くからの知り合い。昔、2年間程、僕と一緒に自営業をしていました。
  • (株)A企画・・N社長の知り合いが経営するマンション管理会社



平成二二年 十二月 

(株)A企画が管理している「Sハウス」に入居



平成二三年 二月

知人Nが社長である「N社」に入社。提示された給与は月三十万円。

初任給が出るまでは、Nの方から生活費を受け取るという約束。



平成二三年 三月 

給料未払い。

生活費として一週間に三千円~五千円程度受け取る。

家賃・ガス代等はNが支払い。

(株)A企画の社長とN社長は知人同士なので関係悪化を防ぐためと思われた。



平成二三年 四月 

給料未払い。

生活費もほぼもらえず。

家賃は「遅れる様に管理会社の方に言っておく」との事だった。

ガス代・携帯料金・ネット料金等全て未納。

4月下旬には食事を一日一回維持するのが限界となる。



平成二三年 五月中旬 

退職。

最後に三万円だけ受け取る。

給料の未払いの件について問うと「そんな最初の話(固定給の話)を持ち出して来られても困る」との事。

家賃をNの方で支払ったのか不明。



平成二三年 六月中旬

Nから数回着信あり。関わりたくない為、全て出ず。

Nからメールあり。

「次の入居者も決まっているので、このまま連絡が無ければ荷物も全て出して鍵も付け替える」等の内容。



平成二三年 六月下旬

二三時頃、ドアがノックされ、解錠される。

ドアにチェーンを付けていた為、部屋には入られず。

翌朝、ドアにメモが挟まっており「次の入居者も決まっているので、今月中に荷物を出す」等の内容。

部屋に戻ると冷蔵庫・カセットコンロ以外の全ての物が持ち去られていた。

翌日、鍵の方が交換される。



平成二三年 七月上旬

公園やネカフェ等で寝泊まりをしながら日雇い労働という生活をはじめる。



平成二三年 七月中旬

住んでいたアパート付近の交番にて事情を説明。

捜査は可能だが、損害を請求するのなら弁護士の所へ行くように言われ、法テラスに電話。



平成二三年 七月下旬

・法テラスにて、弁護士に相談。

「住居不定の人の弁護は出来ない。住居を確保してから電話してきてくれ」との事




・消費生活センターからA企画に電話をしてもらう。

「家賃を滞納されたからNに部屋の荷物を出すように指示をした」との事。

ここで初めて家賃をN社長が払っていなかった事が判明。


・労働基準監督署からN社長に電話をしてもらう。

労働基準監督署の人が言うには、

「給料はちゃんと払った」と言っているとの事。


・「全国追い出し屋対策会議」という団体に電話。

いきなり生活保護を受ける様に言われ、その後、共産党の電話番号を教えられた。


・役所が管理する簡易宿泊所に入所。


・社会福祉協議会の「総合支援資金」の申請をする



平成二三年 八月


・「総合支援資金」の審査で蹴られる。




随時書き足して行きます。

2012年6月3日日曜日

社会福祉協議会の総合支援資金及び住宅手当の申請


昨日のエントリに書いた通り、総合支援資金及び住宅手当の相談へ。


他の都道府県の場合は分らないが、京都の場合、

社会福祉協議会の場所と、住宅手当総合窓口の場所が違うので注意

京都の社会福祉協議会は、「ひとまち交流館」という施設の中にあり、

市バスの「河原町正面」のバス停の目の前だ。

一方「住宅手当総合窓口」は、烏丸御池を東に歩いて五分くらいの「朝日ビル」というビルの中だった。

この辺りの情報も、ネット上には細かく載っていない事が多い。

他の地域の方も、役所なり社会福祉協議会なりに電話して聞くのが確実だと思う。

無事、「住宅手当相談窓口」に到着し、相談員と対話する為のカウンター席に座った。

担当してくれたのは40代くらいの女性。

とてもフレンドリーに話してくれる人で、役所の人間とは違う感じ。

そこで、これまでの経緯を説明

滅多に無いケースらしく、とても驚かれたが、

至急、住居を確保しなければという事で、制度の説明をしてもらえた。

・入居の際の初期費用(敷金、礼金、仲介手数料、クリーニング費用、カギ交換費用、火災保険加入料、保証会社加入料etc)を40万円以内であれば融資してくれる。

・現在無職もしくは低収入の人に対しての制度で、月の収入が8万円以下の人のみ。貯金は50万円以下まで。

・住宅手当を受けるには「臨時特例つなぎ資金」という制度を別に受けなければならない。

・住宅手当を申請する人は、「生活支援費」(次の就職先が見つかるまでの生活費等。月15万円が上限)の申請が出来る。

・「生活支援費」の他に「一時生活再建費」(家具代、公共料金代等に充てられる。上限が60万円まで)の申請も出来る。

流れとしては、

「住宅手当相談窓口」で「住宅手当の申請」

入居先を見つける。

賃貸の仲介業者等に必要書類に記入してもらう。

ハローワークへ行き、申請の為の書類を受け取る。

必要書類を全て持って、「社会福祉協議会」へ行く。

「社会福祉協議会」にて、「臨時特例つなぎ資金」の申請に行く。その時に「一時生活再建費」・「生活支援費」 の申請も行える。

申請を行った後、市の方で審査。

といった流れの様だ。

似たような名前の制度ばかりで頭が痛くなってきた・・・


まずややこしいのが、臨時特例つなぎ資金

>離職などに伴って住居を喪失し、その後の生活維持が困難である離職者に対しては、
>その状況に応じて失業等給付、住宅手当、総合生活資金貸付、
>生活保護等の公的な給付や貸付による支援を行うこととしています。
>「臨時特例つなぎ資金貸付」は、
>こうした公的な給付・貸付制度等の申請から資金の振込までの間の生活に困窮している住居のない方が、
>社会福祉協議会から、その間の当座の生活費の貸付けを受けることができる制度です。

どうやら、住宅手当がもらえるまでの間の生活費という名目で借りる事が出来る制度の様だ。

これは住宅手当を申請したら必ずついてくるもの。

「臨時特例つなぎ資金」の融資を受けずに住宅手当のみ受ける事は無理との事。


「一時生活再建費」というのは、

入居した後に必要となる、TV・冷蔵庫・炊飯器・調理器具等々の購入費に充てられるお金。

「TVは○○万円まで」といった具合に上限がある。

住居が決まった後、家電量販店等で「見積書」を書いてもらわなければ申請出来ない。(見積書に載ってる額のみ融資)

「生活支援費」というのは、

次の仕事が見つかるまでの生活費の融資。

交通費、通信費、食費等にいくら必要かを記載して申請。

この「生活支援費」は、以前の収入を元に上限が決められるが、いくら収入が多くても上限は15万円まで。

新たなセーフティネットを利用するには(社会福祉協議会へのリンク)←ここに少し詳しく載ってます。


住居を準備する費用だけ借りれたらと思ったのに、

強制的に「臨時特例つなぎ資金」も借りなきゃいけないのか・・・・

と、不安な気持ちになった。

2012年6月2日土曜日

総合支援資金とは

七月。

昼間は工場で働き、夜はネカフェや公園で寝るという生活が続いていた。

住居と、ちゃんとした仕事。

この二つが無ければ多分このまま死んでしまうと思った。

冬になったら公園で野宿は難しいだろう。

毎晩ネットカフェで過ごせるだけのお金も無いだろうし、

大体そんな長期間ホームレスなんてやりたくない。

でも抜け出す方法が全くわからない。

まず住居を用意するお金が貯まらない。

敷金・礼金の不要の、俗に言う「ゼロゼロ物件」なんかでも、

結局最初に仲介手数料やらクリーニング費用やらでお金がかかるし、

しかも僕には保証人がいないのだ。

保証会社に加入すれば借りれると思っている人も多いみたいだが、

実際保証会社に加入するのに保証人が必要だったりもする。

住居が無ければ定職にも就けない。

どうしよう。

ネットであれこれ調べているうちに、ある制度を知った。


総合支援資金

>「総合支援資金」は、失業などによって生活に困窮している人が、生活を立て直し、
>経済的な自立を図れるようにするために、
>社会福祉協議会とハローワーク等による支援を受けながら、
>社会福祉協議会から、生活支援費や住宅入居費、
>一時生活再建費などの貸付を受けられる貸付制度です。
>生活支援費は、生活を再建するまでの間に必要な生活費として、
>月20万円までの貸付を最長12か月間行うものです(単身世帯の場合は月15万円以内)。
>また、住宅入居費は、敷金、礼金等住宅の賃貸契約を結ぶために必要な資金として、
>40万円までの貸付を行います。一時生活再建費は、就職活動や技能習得、
>家賃や公共料金などの滞納の一時立て替え、債務整理に必要な費用などについて、
>60万円までの貸付を行います。
>これらの資金は、連帯保証人なしでも貸付を受けることができます。
>なお、貸付利子は連帯保証人がいる場合は無利子、
>連帯保証人がいない場合は年1.5%になります。


>住宅入居費は、敷金、礼金等住宅の賃貸契約を結ぶために必要な資金として、
>40万円までの貸付を行います。

もちろんこれは借金だ。

借金ではあるが、このまま工場の安い給料でネカフェ暮らしをしていてもお金なんて貯まらない。

一時的にお金を借り、安定した住居さえ用意出来れば、

ちゃんとした仕事にも就けるのではないか。

保証人がいないので、無利子ではないけども・・・

でもこの制度を受ける事が出来たら生活が立て直せる・・・

ただ一つここでやっかいだったのが、

ネット上に制度の詳しい情報が無い。

検索をかけても、

詳しい説明のページや、どこに電話すれば良いのかすぐに分からない。

申請する人が多くなり過ぎても困るからだろうか・・・

仕方が無いので、翌日ハローワークに行く事にした。

まずハローワークカードを作り、職員と面談。

その際に今までの経緯を説明し、

上記の「総合支援資金」について教えてくれと言うと、

パンフレットを持ってきてくれた。

ハローワークの人も専門外なので詳しい制度の中身までは分からないとの事だったので、

帰宅後パンフレットに記載されている受付窓口に電話をした。

電話に出た女性にまた今までの経緯を説明。

すると、「そのままだと生活が出来ないと思うから、すぐ来てください」との事。

とりあえずイキナリつっぱねられるなんて事がなくて安心。

予約等も不要との事なので、仕事の都合がつき次第向かいますと伝えた。


新たなセーフティネットのご案内

新たなセーフティネットを利用するには・・・

上記二件のリンクが分かりやすいかも。

実際このpdfと同じ内容の書類も社会福祉協議会で受け取りました。

2012年6月1日金曜日

ホームレス生活スタート


何が何だか分からないまま僕はホームレスになりました。

もう七月になる暑い時期でした。


>ホームレス(英: Homelessness)は狭義には様々な理由により定まった住居を持たず、
>公園・路上を生活の場とする人々(路上生活者)、
>公共施設・河原・橋の下などを起居の場所とし日常生活を営んでいる野宿者のこと。
>広義には、一時施設居住や家賃滞納、再開発による立ち退き、
>ドメスティックバイオレンスのため自宅を離れなければならない人など住宅を失う危機にある人のこと。
>日本では狭義のホームレスは、「浮浪者」と呼ばれていた。
>しかし、「浮浪者」という言葉が差別的であるとして放送禁止用語とされたことにより、
>「ホームレス」という単語で呼び替えられることが多くなった。
>近年では更に「野宿生活者」「野宿者」「ハウジングプア」という呼称も使われるようになっている。
>なお、広義のホームレスは「野宿者」より広い意味で使われ、
>「ネットカフェ難民」や「マック難民」と呼ばれる人々、車上生活者も含まれる。
(Wikipediaより抜粋)


鴨川の橋の下や京都駅付近でホームレスを見かけた事もあったし、

「派遣切り」「ネットカフェ難民」といった言葉も聞いた事があった。

まさか自分がそうなるとは。

毎日9時~17時頃まで工場で働き、夜はネットカフェや試写室に帰った。

ネットカフェや試写室のいわゆる「ナイトパック」的なコースの場合、

大抵21時から受付開始だったりするので、それまで時間を潰すのが大変だった。

ブックオフ、マクドナルド(100円マックでひたすら粘る)、公園やコインランドリーでボーっとする・・・

何とか無理やり時間を潰し、ネットカフェに入る。

ネットカフェ自体はとても快適だ。

リクライニングも倒せるし、飲み物も飲める。漫画やネットで時間も潰せる。

サラリーマン時代、出張時なんかはビジネスホテルではなく、もっぱらネカフェを利用していた。

だが、いざホームレスとして利用するとなると。

精神的にキツイ。

まず見た目。

ある日突然荷物を持って行かれてしまったので、服もカバンも無い。

ユニクロで何枚か替えのTシャツとパンツと靴下を買い、

そのユニクロの袋に身の回りの物を入れて動いていた。

そんなヤツが毎日同じ位の時間にネカフェに来て泊まって行くのだ。

店員からしたらもう爆笑ものだろう。

ネカフェ難民キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! である。

そう思い、ネカフェ・試写室・サウナ等、基本的には二夜連続で泊まらない様に転々としていた。

だが、どうしてもお金が続かない。

ホームレスはお金がかかる。

当時の僕の日当は約6,000円ほど。

宿泊代は2000~2500円。

外食しか出来ないので食事代が一日1500円程度。

洗濯は一週間に二回ほどコインランドリー。

仕事行く時に大荷物だったら怪しまれるからコインロッカー代もかかる。

仕事も毎日あるわけじゃない。ある日急に休みになったり、早上がりになったりする事もある。

お金が続かない時僕は公園に泊まった。

京都市の中心部(中京区近辺)にある公園の場合、

大抵ホームレスが住んで(?)いる。

今までは全然気にしてなかったけど、実際かなりの人数を見た。

ただ年代的にはやはり50代くらいが多いのかなぁという印象。

僕みたいに20代半ばで公園暮らしをしている人は一度も見かけなかった。

夏の公園という事でカップルばかりである。

カップルがイチャイチャしているほんの先で寝なければならない。

また、夏というのは意外と通り雨が多く、

何か冷たい気がして目が覚めたと思ったらもうびしょ濡れだったりもした。


そして休みの日が一番辛かった。

どこにも居場所が無い。

一日ネットカフェにいたらものすごい金額になる。

もうすっかり暑くなっていたので、ずっと外にもいられない。

休みの日は、

ひたすらブックオフ・図書館・書店・ショッピングモール・公園・マクドナルドを徘徊していた。

そういえばホームレスの人が徘徊してるのをよく見てた気がする。

全然そんなの気にしたこともなかったけど、

みんな時間が潰せなくてひたすら徘徊してるんだなぁ。

僕はまだ普段の仕事で人との会話があったりするけど、

これで人との会話が無かったらと思うと発狂しそうだった。