2012年6月19日火曜日

西成の労働者が高齢化している原因

大阪の西成区はもう社会的弱者の受け皿ではなくなっている。

と、僕はホームレスになってから思った。


昔、西成出身の人と一緒に働いていた事があり、何度か連れて行ってもらった事がある。

そんなにあの辺りに詳しいわけではないけど、個人的には嫌いな街ではない。

ホームレスになってから何度も考えた。

西成に行こう。行けば安宿もあるし、仕事もあるんじゃないか・・・


簡易宿泊所に、西成で「シノギ」をしているおっちゃんがいた。

年齢は多分40代くらい。

京都からわざわざ西成まで行っているそうだ。

ブランド物のコピー品等、色々な物を今まで扱ってきたと言っていた。

西成で生活保護を申請しないのは京都にいたいからなのか、細かい事情は聞かなかった。

そのおっちゃんに言わせると、

「今でも西成にたどり着く人は多いけど、仕事なんて全然無い」。


少し前まで、「手配師」と呼ばれる人たちが、労働者を連れて色々な仕事をさせてたけど、

今は各地で人材派遣業者が、携帯電話を使ってやっている。

確かにそうだなぁと思った。

僕もその時、人材派遣会社に登録し、日雇いの仕事をしていたのだけど、

前日に電話をして、「明日は○時に○○の工場」という風に仕事を回してもらっていた。

でも、毎日ではない。

基本的に、「入れる現場があったら紹介しますね」というスタンス。

「派遣社員」だとある程度の期間、同じ職場で働けるのかもしれないけど、

僕の登録していた人材派遣会社は「スポット派遣」という形態だった。

「スポット派遣」は給料が日払いの会社が多い。僕には他に選択肢は無かった。

登録している派遣スタッフ達は、

みんなもちろん携帯電話も持っているし、家もちゃんとあるし、家族もいる人がほとんど。

見た目も、大学生風から浮浪者風まで様々いたけども、

西成の労働者達と同じ様な仕組で働いていた。



よく、「西成の労働者が高齢化している」「西成は元気の無い街になりつつある」

といった話をよく聞くけど、こういった事も原因の一つだったりするのかもしれない。

誰かに追われている等の理由が無ければわざわざ行く理由も無いのかも。

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